2008年11月12日

管理とmanage

僕はバスケをするのですが、バスケのチーム運営は、企業の、というか組織の運営を考えるのに、非常に多くの示唆を与えてくれます。

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リンク栃木が加藤監督更迭(共同通信)
 バスケットボール男子の日本リーグに今季加入し、田臥勇太が所属するリンク栃木は10日、加藤三彦監督(46)を9日付で更迭したと発表した。栃木の山谷拓志社長は「選手との信頼関係が構築されず、改善されないと判断した。成績が(更迭の)原因ではない」と理由について説明した。今後の指揮は斉藤一人アシスタントゼネラルマネジャー、いすゞ自動車でコーチだったトム・ワイスマン氏らによる体制となることが有力となっている。
[共同通信:2008/11/10 23:06]
http://sports.nifty.com/cs/headline/details/ec-kd-2008111001000528/1.htm
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やっぱり、というか。いや、本当のところはよく分かりませんが、そうなのかなーと。

高校生を管理・教育するのと、成熟してプライドもある大人たちをうまくマネージしてパフォーマンスを出させるのは、全く別物。
能代で長年実績を出して、話題を呼べるという意味ではよかったと思いますが、高校生の管理と大人のマネージは、コペルニクス的発想の転換ができないと苦労するだろうなと思いました。

これ、会社でもそうですよね。
いかに全体のパフォーマンスを上げるかを考えたとき、大人相手に管理し過ぎちゃ絶対にダメ。
反発が出るか、さもなくば、やらされ感が漂う。
上司の顔を見て仕事をし出す。余計なことにエネルギーを費やすことになる。

それよりも、盛り立てて気持ちよく仕事してもらう。
細かいことをいちいちチェックせず、信頼する。
話はよく聞いて、軋轢や問題は解決してあげる。
ハッパはかけるべき時だけかける。
そして決断すべき時に決断する。

組織をマネージするとは、こういうことだと思います。
これは部下に媚を売ることとは全く違います。

管理が効く場合はまれにあるけれど、それには圧倒的カリスマが必要。
ただ、えてしてこのカリスマが抜けた後は、ダメになる傾向があります。
自分たちがやっているのだという意識が奪われてしまうから。

僕の中学のときの監督が、まさに管理者でした。それも特別恐い管理者。
でも中学生相手にはこれでいいんだと思います。
中学生は、色々と社会に出るまでに学ばなければなりません。
世の中、自分の思い通りにはならん、ということを。

しかし、これを大人相手にやる人いますよね。
これでパフォーマンス上げている人、いますか?


管理しなくったって、楽しけりゃやるんだから。
信頼されれば応えようとするんだから。
自分たちが作り上げてるんだと思えば責任も持つから。

もしそれでやらない人なら、そういう人は初めから船に乗せちゃダメです。
(人事って大事だね〜)
もし既に乗っちゃってて、お互いにどう改善しようとしてもだめなら、それは互いのハッピーのために関係を解消したほうがいい。


上司の仕事を管理することだと勘違いしている人は、よーーーく人の気持ちを考えたほうがいいですよ。

もしも、あなたが部下だったら、上司であるあなたと仕事したいですか?


(もちろん、自分のことは棚に上げてますので、そこのところヨロシク。
まあ僕は面倒くさがりなんで、そもそも管理なんてできないのですが。)
posted by nao at 19:54| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツとビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月06日

いや、こうすればもっといい 〜株価の割安割高分析とスポーツチームのスカウティング

「第2の打率」はもう古い:そのヲタより俺のデータ整理法の方が上だ。

いやいや、こうすればもっといい。

僕は以前働いていた会社で、ある業界内での各企業の割高割安を判断するバリュエーション・モデルを作成したことがある。
セクター内の数十の企業をユニバースとして、成長性、収益性、安定性、などの指標から主成分を抽出、それを説明変数にして株価を説明するモデルを構築。
そのモデルによる理論株価に対して、実際の株価がどうかを比較する。

DCFのように絶対的な企業価値を算定し、株価と比較して割高割安を判断するのではなく、セクター内の企業の相対的な割高割安を判定する相対的バリュエーション。

セクター自体の株価の判断には使えないが、セクター内の企業のウェイト付け(順位付け)を旨とするアナリストにとっては、自分で言うのもなんだが、結構使える客観指標だった。
(だって、皆ものすごい主観でレーティングつけてんだもん。)

で、これを作っていたときにふと思ったのだが、このモデルって、スポーツでのスカウティングに使えるなー、と。

例えば、野球。
各選手の打撃とか、守備力とか、走力とか、選手の実力を判断できる指標はたくさんある。
それらの指標を説明変数にして、彼らの年俸を被説明変数にするモデルを構築するのだ。
もちろん、佐藤秀さんのように説明力の高い指標を作り出すのもいいが、そんなことしなくても主成分分析を使って、主成分を抽出し、それを説明変数にすることもできる。
そうすると、そのモデルによる各選手の「理論年俸」が算出され、その理論年俸に比べて実際の年俸が割高か割安か、判断できるというもの。
で、割安な選手を戦力のバランスよく集めると、お安いわりに強いチームが出来上がる、というわけ。
適正年俸査定にも使えます。

もちろんバスケットボールでも使えます。
攻撃力、守備力のデータはふんだんに取れる。
シュート率、アシスト数、リバウンド数、スティール数、ターンオーバー数などなど。
これらをそのまま使うか、主成分抽出するかはさておき、説明変数にして、年俸を説明させるモデルを作ることができます。
で、各ポジションの割安な選手を集めて、お安いのに強いチームを作ることができる。

NPB、Jリーグ、bjリーグ、JBL、WJBL、NBA、MLBなど各種スポーツの球団経営者、球団関係者はモデルの概要を説明しますので、ご連絡ください。これ真剣なご提案ですよ。連絡先は右列に書いてあります。
パッケージ化してソフトを売るって手もあるかもだけど、データがアップデートされるとモデルの微調整が必要なんで悩みどころ。


これうpしようとしていたら、たまたま「日本とアメリカ 第3回 日本野球は“宝の山” 〜大リーグ経営革命の秘密〜」の再放送しています、見ちゃうな、これ。明日朝早いのに。
posted by nao at 00:31| Comment(2) | TrackBack(0) | スポーツとビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月30日

日本のシンクロと日本の企業

ちょい前になりますが、デデュー、すごかったなー。
一人だけ別格のオーラがあった気がしました。
シンクロ選手というよりも、舞台で演じる女優のようでした。
シンクロをあんなに真剣に見たのは初めてです。

マーメイド・ジャパンもよく頑張りました。
かなりマジモードで応援しました。
ちなみに僕は青木選手のファン。
なぜって、かわいいから。何か?


しかし、日本は技術はすごいんだけど、それ以外の「魅せ方」が足りないような・・・。
単なる振り付けの芸術性というだけでなく、曲の選び方や選手個人の存在感・個性など、それこそ舞台の演出力が足りない感じがしました。
原田早穂選手のソロなんて、よかったはよかったんだけど、テーマが「エイリアン」って。
原田選手の個性に全く合ってない様な気がするんだけど。

いやー僕は実際の現場を見てないので印象でしか言えませんが、何か、指導者の権力がでかすぎて、選手の自主性とか個性が生かされていないような・・。
デデューがコーチの言いなりなんて考えられない。
自分で自分を演出する、そういう自律心が、選手の個性や雰囲気、オーラを育てるのではないかと思うのですが。
自分をプロデュースする意識、「自分プロデュース力」。
どの競技でもそうですが、選手が監督の言いなりの場合、ある程度のところまではいくのですが、それ以上に突出した強さを発揮できない気がします。
親子鷹は、オヤジの言いなりでは突き抜けられないのだよ。


技術や品質はすごいんだが、それを企業価値に結び付けれられない、なんて、まるで日本企業と同じですね。
ほんとに、おしい!人が良過ぎるのかな。
日本人のそういうところ、結構好きだったりするんですけどね。
もうちょっと、ね。

スポーツにしろ企業にしろ、技術以外の部分を発揮する一つのカギは、「当事者意識」「ownership」ではないですかね。


シンクロを見ていて、そう思った次第です。


posted by nao at 07:58| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツとビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月13日

「状況分析」と「リーダーの意図の明確化」

ニッポン、オーストラリアに敗戦。
もちろんめちゃくちゃ応援してたんですが、まあ冷静に観ていて負けるべくして負けた、という印象が強いです。

「取るべき時に点が取れなかった」

監督も選手も解説者もこう言ってましたが、取るべきときに取れないのは今に始まったことではないです。
攻撃については、まああんなものでしょう、いつも。

むしろ、観ていて最初から感じていたのは、オーストラリアの中盤に対するプレッシャーが弱すぎたこと。
だから、オーストラリアの中盤、1.5列目付近からのパスが簡単に出ていて、あの時間帯まで点を取られなかったのが、むしろ不思議なくらいでした。

それを中澤や川口がよく防いでいた、というのが実態では?

中盤へのプレッシングがなかったのが敗因だと思います。

だから、相手に精度のいいパスを出され、ちっとも日本のペースで試合をできなかった。
完全に負けゲーム。

もし本当に敗因が「点を取るべきときに取れなかった」ことだと考えているなら、それは日本の戦力の過大評価であり、それこそ現状分析ができていないということだと思います。


小野と柳沢の交代も、よく意図が選手たちに通じていなかったのでは?
観ていて、ディフェンシブに行くのかもう一点取りに行くのか、明確ではなかったと思います。
あれだけ高さでゴールを脅かされていたんで、小野=ディフェンシブってのは合点がいかない。
中盤でタメを作りたかったんだとしたら納得しますが、当の小野君は得意のワンタッチ・パスを連発して、時間を使わずに相手ボールになるって展開。
正直こちらには全く意図が分からないし、現場も意図を理解してそれを表現しているようには見えなかった。

対して、ヒディングの交代策は、当然の策とはいえ、選手たちに意図が明確に伝わっていた。
しかも同点に追いついた後、選手たちが引き分け狙いに行くのか、と聞いたところ、勝ちに行け、とはっきり伝えたそうです。


冷静な戦況分析(とそれに対する対応策)がいかに重要か、そして、リーダーの意図を明確にし、それをチームに浸透させることがいかに重要か。


ビジネスでも同じことが言えますね。

感応度分析というのがあります。
どの要因が最も業績に影響を与えているのか。
それを浮かび上がらせて、そこを改善するのが最も効果的な策となる。
効果的な策をとるための現状分析として、非常に有効な方法です。

そして新たな策をとるときは、チーム全体にその意図を浸透させなければならない。
意図がわからないメンバーは、意図と違うことをする可能性が高く、せっかくの新たな策の実効性を低めることになりかねない。
戦略の実効性を高めるためには、その意図を明確にし、チーム全体がそれを理解しなければならない。

現場のクリエイティビティを尊重するジーコの方針はとても大切なことだと思いますが、かといって、現場に頼るばかりの組織では限界がありますよ、経営者の皆様。
posted by nao at 11:24| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツとビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月16日

効率経営vs進化論的経営の結果は・・・

シャンソン連覇。おめでとう。
日本航空、残念。お疲れでした。来年またがんばってください。

昨日挙げたキーワード「環境の変化と学習」が、まさに昨日の試合のキーポイントとなりました。
シャンソンが開始からこれまでと2点戦術を変えてきました。
つまり、「環境の変化」を意図的に起こしたわけです。
その2点は、試合開始からゾーンディフェンスを敷いたこと、身長2メートルの河(ハ)選手をスタートから起用したこと。

日本航空の得意とするウイングからのシステムオフェンスは、サイドに張ったゾーンに抑えられ、インサイドも河のブロックショットに苦しめられるという展開になり、攻めあぐねました。

これにより、これまでの4戦平均、前半38.0点とっていた日本航空のオフェンスは、この試合27点に抑えられ、5戦で初めてシャンソンにリードを許して前半を終えます。

日本航空にももっと対応策はあったと思います。
例えば、河の身長は確かに脅威ですが、ひざの調子が悪く、速く走ることができません。そのため、河がディフェンスに戻る前に、ランニングプレイなどアーリーオフェンスを展開するとか。
そういう意識は、日本航空にはあまり見られず、ウイングからのシステムオフェンスにこだわっていたように見えます。

後半よく粘って、終盤追いついたんですが、結局、シャンソンのディフェンスに対して有効な打開策は見つけられませんでした。

象徴的なのは、3Pシュートの数字。
これまで4戦平均40.8%の確率が、この試合はなんと13.8%にまで抑えられます。さらに注目なのは、3Pアテンプト数。
4戦平均17.8本だったのに、この試合は29本。
3Pを「打たされた」感じが数字に表れています。

日本航空がもう一歩上に行くためには、チームのシステムが抑えられたときに、いかにコート上の選手自身でその状況を打開できるかという、「環境の変化に対しての学習機能」を、いかにチームに取り込むことができるか、にかかっているように思われます。
つまり、効率経営から進化論的経営への脱皮。
学習による対応は、ときにチームのそれまでのシステム、ルールをある意味では無視、打破しなければなりません。
あのこわーいヨンボ監督の下で、それをできる突然変異種が出てくるか?
それをやれるのは、藪内夏美しかいないような気がしますが。
(岩村裕美にもそんなにおいを感じる。)

いわゆる大企業病にかかっている企業のなかで苦しんでいるビジネスパーソンのみなさん。
がんばって突然変異種になってください。
posted by nao at 22:56| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツとビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月15日

バスケの戦いを複雑系で考えてみる。

いやー、昨日もアツい試合でした。
またWJBLの話です。
いや、今日はちゃんと(?)バスケのチームと経営について考えてみます、ええ後ほど。(汗)

昨日は、なんといってもJAL、岩村選手の大爆発が光りました。
藪内敏美選手も、第1クォーターで2つファウルしたときはまたかよ!と思いましたが、その後ファウルに気をつけつつ、いいところで高確率のシュートを決めていました。
一方、シャンソンは永田選手が疲れとファウルトラブルのせいか、イマイチのデキ。
第4クォーター残り3分ぐらいで、シャンソン反撃の中心となっていた相澤選手をベンチに下げたのは、ちょっとあきらめるの早いんではないかなーと思いましたが、まあ、最終戦のために温存ということだったんでしょう。
しかし、相澤勝負強ぇー。普段は結構雑なプレーも目に付くんですが、負けているとき、ここぞというとき、この選手はホントに無類の勝負強さを発揮します。
こういう選手は、味方にとっては実に心強く、相手にとっては実に脅威。
個人的事情もあり日本航空に勝って欲しいですが、敵ながら相澤選手には脱帽です。

これで、2勝2敗のタイ。がっぷり四つ。
泣いても笑っても今日最終戦が優勝決定戦。
しかし、両チームともホント毎試合闘志むき出しの試合でおもしれー。

さて、本題。
シャンソンと日本航空の戦い、ここ数年流行の複雑系的、進化論的経営に喩えることができると思います。
進化論的経営については、マッキンゼーの「戦略の進化」(だったっけ?)に詳しいのでそちらを参照。



簡単に言えば、日本航空とシャンソンの戦いは、効率経営vs進化論的経営の構図。
日本航空は、チームのシステムプレイを第1に考えた、実に効率的オフェンスのチーム。
一方、シャンソンは、個々のインスピレーションに任せた比較的自由なチーム。

進化論的には・・・
状況の変化にうまく対応できるのは、あるときはバラバラだけど、あるときは創発という形で自己組織化することもできる後者。
事実、昨シーズンの対決では、チームのシステムを抑え込まれた日本航空は、個々の選手に自分の力で打開しようという意識は薄く、次第に打つ手がなくなり、一方でシャンソンは個々の選手が状況に応じてうまく融合し、結果、シャンソンの優勝。
全日本総合(オールジャパン)は一発勝負なので、運にも多分に左右されますが、3戦先勝の長丁場となると・・・

ま、一方でシャンソンも、個々が融合せず、バラバラの個人プレーに頼るようになると、「効率組織」に対しては意外に脆い面を見せます。

効率組織vs進化論的組織。
ここで重要なキーワードは、「環境の変化」と「学習」です。
環境の変化に対して、いかに学習して対応していくか。
あまりにシステマチックな組織にすると、周りの環境変化に対応しにくい。
一方で、あまりに自由な組織にすると、バラバラでいつまで経っても創発が起こらない。
このバランスをいかにとるか。
これ、経営についても非常に示唆するところあるでしょ?
実際、現在のマネジメントにおいて、組織内に「学習」の機能をいかにとりこむか、という点が重要な課題として扱われていたりします。)

今日15日は文字通り最終決戦。
果たして結果はいかに!?
(今日もBS放送ありますよー)
posted by nao at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツとビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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