2012年12月19日

昇竜に乗せるには

備忘。

大まかに4つビジネスを創っているのだが(きれいには区切れないけれど)、そのうちの一つについて(海外モノ)、友人のfacebookのTL、実にシンプルなTLから、ヒントと刺激をもらう。少し客観的に見れば、何が出来てて何がボトルネックかは一目瞭然。ごちゃごちゃっとしたネタ群を整理して、昇竜に、もとい商流にのっけるには、コミュケーションの流れを整理すればよいのだ。んで、あとは勢いよくシュートしてみる。その後はリアクションに応じて、対応策をとっていく。

質のよいボリュームをいかに集めるか、目利き(自信あり)、結びつける発想(自信あり)、需給ギャップを創る道筋(今回はネタ+コミュニケーションの方法)、実際にシュートしてゴールまで持っていくリソース配分、シュート先の質とボリューム。

持っている資産、競争力のある引き出しを自覚する。新たな獲得も割と得意。それを使うところまで持っていく。
低リスクでライトにやるか、リソースを確保してヘビーにやるかは判断のしどころ。

答えはいつもシンプル。でも悶々と考える過程を経ないと、シンプルな答えには辿りつかない。自分で納得しながら方法を探りながら一歩一歩進めるのが僕のやり方。非効率な面もあるけど、このほうが最終的には身になるし実になる。

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2012年10月26日

楽天の電子書籍

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG25069_W2A021C1CR0000/
これ、ネットでは以前より指摘されてきたことですが、ついに指導が入りました。この記事では詳しく書かれていないけれど、おいおいそりゃねーだろ的な数字のごまかし方をしていたようで。三木谷さんの指示なのか、三木谷さんに物を言えずこういうことをしてしまう現場の体質なのか分かりませんが。

楽天を語るにあたり、一応僕のポジションを明らかにしておきたいと思いますが、僕は楽天の株主です。まあ微々たる保有ですが。一年ぐらい前から何度も心にウォーニングが鳴り、そのたびに売っちまおうと思って、でも思いとどまって期待している株主です。思い入れがあるというより、売却を思いとどまらせるほど、既存ビジネスもキャッシュを稼ぐビジネスだし、今後も期待させたからなのですが。なので、外野から適当に批判しているわけではないです。
(まあ今でも含み益は出ているのですけど、投資リターンが高いうちに一時売却しなかったという意味では、失敗例です。)

蔵書数をうたいたい、なんとか目標数字に、という気持ちはわかるけど、事業的にはそういうことではないでしょうよ。ネットにタダで載っているものを載せて蔵書数を稼ぐなんてバカみたいなことに社員の貴重なパワー使わずに、ロングテールを取りに行ってください。何度も参照したい本、持ち歩いてすぐに参考にしたい本、だけど実際の紙の書籍では持ち歩けない本、こういったロングテールをとりにいってほしい、それこそ電子書籍のぽっかり空いたブルーオーシャンでしょう。ついでに、手書きで線が引けるとか、メモが余白に書き込めるとか、文中に出てきた関連書籍がその場で買えちゃうとか、そんなことができちゃった日には、Koboちゃん買っちゃいますよ。

Amazonに対抗するのは、数字を水増しすることじゃないはず。皆が辟易するほど大量のメールを送りつけることじゃないはず。素晴らしいビジネスモデルで、ここまでにしていることは本当に尊敬するし、応援したいんだけど、こうした体質は非常に気になります。中国のバイドゥとの連携がうまく行かなかった理由は、まあ色々あったのだろうけれども、サイトから受けた印象は、消費者にとっての本質を細やかに、という点が足りなかったからのように見受けられます。本質をがんばってほしい。

最近の楽天は、消費者をがっかりさせる体質に見えます。いくらいいビジネスでも、消費者を敵にしてはダメです。いくらいいビジネスモデルでも、付加価値を決めるのは所詮需給ですので。
ラベル:電子書籍
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2012年05月17日

ヤクルトとダノン

ダノンがヤクルト株の買い増しをしようとしている。

ヤクルトには、ファンドマネジャー時代に一度取材に行ったことがある。
印象的だったのは、彼らの日本語のIR資料と英語のIR資料の差が、非常に大きかったこと。こういう現象はあまり見たことがなかった。

ヤクルトは、国内では非常にしっかりしたブランドを持ち、乳酸菌分野での大きな技術的アドバンテージを持っており、かつ海外売上も確実に伸ばしている。特に、新興国での売上拡大が見込まれるため、やりようによっては非常に期待のできる企業なのだが、ただ、いかんせん経営のスピード感が不足している印象は拭えなかった。
日本語のIR資料を詳細に見ても、経営に、資本効率やスピード感を感じさせるものは少なかった。あれだけの強みとブランドを持ち、海外展開も進展しているにもかかわらず、ROEが5%程度というのは、いかにも低い。
企業価値は、ROIC‐WACCの積み重ねなので、ROICの代理変数としてのROEがこの数字ならば、よほど規模拡大スピードが高くないと、企業価値の上昇は随分マイルドなものになってしまう。

一方で、英語のIR資料のメッセージは、日本語のそれと、大きなかい離があることに気づいた。
たとえば英語のアニュアル・リポートを読むと、資本の効率性を重視して、スピード感を持って企業価値を高めていく姿勢が書かれてある。

日本語と英語の資料で、こんなに経営姿勢の表現が違う企業は、ほとんど見たことがない。

取材時にそうした疑問をぶつけたところ、どうやらダノンのノウハウが一部導入されているようだった。というよりも、ダノン向けのメッセージとして、体裁を整えた、というのが、もしかしたら事実に近いのかな、という印象だった。

結局、投資はしなかった。
非常に素晴らしい強みを持った企業で、方向性も正しいと思ったのだが、経営の効率性やスピード感の不足について、そこを重視して経営改革していく姿勢は感じられなかった。せっかくダノンの資本が入っているのだから、その利点を思い切り利用してやればいいのに。
その後の株価の推移を見ると、この投資判断は間違っていなかったと思う。

と同時に、もし本当に「体裁」だけで、このままのスピード感や経営効率でよしとしているならば、それは業績拡大のスピードにも表れるはずで、そうなったときダノンはきっとそのまま静観することはないだろうなぁ、と思っていた。

で、今回の騒動。
むべなるかな、という印象がある。
あくまで想像だが、ヤクルトが、スピード感を持って企業価値を拡大させるような姿勢を持っていたら、そして実際に株価にそれが反映されていたら、ダノンも無理なことをしてこなかったのではないか。
投資先の企業がうまいことやってくれていたら、それが一番だし、変に関係を悪くするような必要はないものだ。
しかも、今回の件は、ダノン単独でやっているわけではなく、ヤクルト本社のやり方が気に入らない販社もダノンの後押しをしている、との報道もある。
こういう場合、経営の効率性やスピード感といった真っ当な話とはまた違う力学が働いていたりする場合が多いんだけど、果たして。

今回の件が、どういう展開になるのかはよくわからない。
個人的には、日本のよいものが外国資本に次々に買われていくのは、なんだかなー、という思いがある。一方で、マネジメントがうまい海外企業ならば、買収されたほうが、より一層世の中をよくするのかもしれない、とも思う。

実は、似た構図の企業は、結構ある。
日本の食品関連の企業って、いいブランド持っているのに、資本効率の低い企業が多いんだよなぁ。
もちろん、こういう構図は食品企業に限らないのだけれど。

人間、やはり目標を持たないと、そちらの方向には進まないもの。もちろん、目標さえ持てば物事が進むと言うつもりはないのだが、まずは的確な目標を持つことは第一歩。人間の集まりである企業も同じですね。
経営上の重点事項に、投下資本利益率と成長スピードを入れて、目標数字を明確にする。
それを実現するための作戦を具体化する。
現場まで浸透させて、モニターし、PDCI的に回していく。
なんてことをやっていただけたら…

今のうちですぞよ。
(自分のところの事業はどうなのか、というのは、完全に棚に上げております。笑
ヤクルトさん、偉そうなこと言ってゴメンナサイ。)

本当は、何か圧倒的な強みを持って、ゆるゆる生きていけたら、それが一番幸せなのかもしれないけれど、なかなかそうはいかないのが資本主義の世の常。
ものすごいニッチ市場じゃない限り、予想もしないような形で代替されるか、あるいはガバナンスの問題で自壊しちゃうことも多い。

なんて、つらつら余計なお世話なことを考えてきたけれど、Lカゼイシロタ株の効果を信じて、今も時折ヤクルトを飲んでいる一ファンとしては、世界に誇れるジャパンブランドとして、ヤクルトさんにはバリバリ頑張ってもらって、世界の人々のお通じをブリブリ促進していただきたいものでございます。

大塚製薬のポカリスエットとともに、「日本のコカコーラ」みたいな存在を目指していただけたら。
あのなんとも言えない母性本能(父性本能?)をくすぐる容器のまま、2リットルサイズとかで世界中で売りまくっていただければと。笑
(保存の問題や飲む量の制限で実現しないのかもしれませんが。)

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2012年04月13日

織田信長と武田信玄の違いにみる「選択と集中」の本質

「選択と集中」はよく、事業ドメインを絞って勝負すること、のように思われがちだが、それは本質を外している。

絞った事業分野のマーケットがぽしゃったらどうするの?

そもそも、何のために「選択と集中」をするのか?
それは、経営リソースが限られているから、に他ならない。
限られた経営リソースを、無駄遣いせずに効果的に活用するため。

別に経営リソースを有効に無駄づかいなく活用することができるならば、事業ドメインを一つに絞る必要なんてない。
一番いいのは、その企業の情熱と強みにフォーカスしつつ、一方で、ユーザーや用途は分散されていた方がいい。
事業ドメインを一つに絞る、ということが「選択と集中」の本質ではない。

ソフトバンクの孫正義氏に関する本を読んでいて出てきたエピソード。
孫さんとは直接関係ないのだが、それは織田信長と武田信玄の戦い方の違いについてだった。

武田信玄は、甲斐の国から360度に戦いをしている。彼の目的は、自分の領土を守り、拡大することだった。そのため、四方の敵全部と戦っている。また、それだけの戦いが出来るだけの戦力が、武田軍にはあった。
一方、織田信長は、自国、尾張の国から京都までの直線にある敵としか、ほとんど戦っていない。尾張と京都の直線にない相手とは、戦いを避けて同盟を結んでいった。
違いは、彼の目的が自国の防衛・繁栄にあったのではなく、天下を取る、ということにあったから。

これこそが、「選択と集中」の本質だ。
つまり、「選択と集中」は、極めて合目的的な概念だということ。

「選択と集中」=事業を絞ること、なんて考えているとしたら、本質を見誤る。

*「選択と集中」に関する過去のエッセイ
選挙にも投資にも興味ないかたへ 選挙も投資も「美人投票」では面白くない! 2009年08月25日
「The Four Principle of Enduring Success ヨーロッパ企業の興亡に学ぶグレートカンパニーの条件」 2008年02月04日
比較優位に足りないもの2 〜アウトソースが常に正しいわけじゃない 2007年08月21日

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2012年04月03日

先輩方の残す負債ばかりに目を向けないで、先輩方の築いた資産を利用しよう

日本の大きな問題の一つとして、財政(含む年金)の問題がある。

簡単に言えば、世代間の不公平の問題。
皆もどこかで見たことがあるかもしれないが、年代によって、払った額と受け取った額の差し引きに、大きな不公平が生じる。当然、若い年代になるほど割を食う。

その分、若い年代が稼ごうにも、日本は消費世代人口の減少とともに、内需の曲がり角を迎える。
少子化で労働力が足りなくなるから、外国人を受け入れようだの、高齢者を活かそうだの、女性の就労率を上げようだのといった話になる。
いや、これ自体に反対しているわけではないが、これらは、経済を供給側からしか見ていない議論。潜在成長力を上げよう、という議論。
ただ、今は、どちらかというと、需給ギャップがマイナスの時機。
つまり、供給を伸ばすどころか、需要不足で過剰供給になっているのが実態。
しかも、需要不足を解消しようにも、消費に回るお金は増えていない。労働分配率が低下しているから。
企業が稼ぐ付加価値のうち、賃金に回る割合が増えないのだ。
上昇する資源価格により付加価値は低下し、稼いだ付加価値も、労働者ではなく株主側に回る割合が大きくなった、というのがここ10年。

だから、いくら規制しようが、企業は労働賃金を抑え、それを変動費化しようとするのが合理的になる。
当然、年代の高い人は既得権者として、企業に居座り、その分、若い世代が、労働力の変動費化のしわ寄せをもろに受けている。

つまり、若い世代は、ストック面で、財政や年金という先輩世代の負債を引き受けると同時に、フロー面でも、供給過剰経済とグローバルな経済の大きな潮流のしわ寄せを受けて、稼ぎも減っている。

政治を変えようにも、世代間の人口は、若い世代ほど少ない。そのうえ、投票率も、これまた若い世代ほど低い。
ただ、若い世代なんて、「通常運転」なら、知識もまだ少ないし、政治に関心が薄いのも当然かもしれない。
つまり、これを逆転させるほどの「せっぱつまった感」はまだないということだし、そういう意味ではまだ通常運転なのだろう。


で、誰が悪いんだっけ?
誰かのせいにして、何か変わるんだっけ?

こうした世代間不公平の話には、圧倒的に抜けている観点がある。
先輩たちから受け取る負債の反対側には、同じように先輩たちから受け取る資産があるはずなのだ。

これをもっと利用しない手はない。

で、こうした資産は目に見える有形資産だけじゃない。


アジアの新興国に仕事で行くとよくわかる。
「日本人」の信頼度がいかに高いか。
一部の、日本のことをあまり好きではない国は別として、その他の国や地域での、日本人への信頼感は、当の日本人である僕が驚くほどだ。
これは、単に「親日的」というレベルではない。
よく言われてきた日本製品のブランド力、というレベルでもない。
そういったレベルを超えて、日本人に対する「信頼感」「信用度」が、驚くほど高いことを感じるのだ。
僕が各国のトップビジネスパーソンたちにそれ程苦労せずに会えるのは、僕個人への信頼だけでは説明がつかない。僕は今となっては大企業の肩書を背負っているわけではない。もちろん、何をしている人間で何をしてきたか、これから何をしようとしているか、というのは伝えるものの、それまで僕のことを詳しく知らなかったことを考えると、おそらく「日本人だから」ということが、有利に働いていることは間違いない。

ビジネスをする上で、信頼がないということは、すなわちコストがかかることを意味する。
それを、日本人はかなりの部分でクリアしているのだ。
おそらくそれは、日本人の国民性とともに、今はまだ保持している経済力も、そのブランドのバックにあるはず。
(少なくとも、アジア新興国の人たちは、まだそう思ってくれている。)

たとえば、ある国での日本人経営者。
彼は、その分野の専門家でもなんでもなかった。おそらく、日本国内にいたら、この分野でズブの素人がこうした企業の経営者にいきなりなる、なんてことは起こり得ない。
でも、その国では、日本人、ということでの信頼感が生きる。
加えて、彼を経営者にすることで、日本の資本が入ってくることを期待されている。

別の例。インドネシアでは、日本だけ自動車の関税が低い。なぜこんなことがまかり通っているかというと、、、
太平洋戦争で日本が敗れた後、インドネシアには宗主国であるオランダが再び己が領土にしようと乗り込んできた。そこから4年にわたって独立戦争が繰り広げられるのだが、敗戦後の日本兵がインドネシアに残り、インドネシア兵とともに独立戦争を戦った。インドネシア人は、これに大変な感謝を示してくれる(僕が戦ったわけではないのに)。
もちろん、その後の関係性の積み重ねは当然あるだろうが、インドネシア人に聞くと、必ずこのエピソードに行きつく。


誰がこうした信頼を獲得したのだ?

目に見える形での社会資本だけでなく、こういった無形の資産も、実は先輩世代が築きあげてきたものだ。
僕は、先輩方に媚を売りたいとか、そんな気は全くない。
世代間不平等は、とても大きな問題だと思っている。
ただ、評価はフェアであるべきだと思う。
若い世代は、先輩方からの負の遺産にばかり目を向けるのではなく、正の資産をもっと利用する前向きな姿勢があってもいい。

残念なことに、こうした資産は、ほおっておくと、その資産価値がどんどん低下する。

海外に行くと、必ず聞かれる。
「中国人や韓国人は来ている。なぜ日本人は来ないのだ?」
このままでは、10年、いや5年もすると、日本の存在感は薄れ、こうした正の資産も劣化しかねない。

もちろん、日本国内でも伸びる分野はあるし、開拓できる市場はある。
海外市場を取りに行かなければ生きていけない、と言うつもりはない。
ただ、平均的にはやはり、日本の内需の成長率は、こうした海外の新興市場の伸びには後れを取るだろう。
こうした海外の成長市場を取りに行く姿勢をもった人は、「視界の6割」を有効活用できるだろう。

この時、僕らが想像している以上に、先輩方の残す資産は、力を発揮してくれるはずだ。


(あ、現地の経済や市場、制度、文化、それから為替の行方については、羅針盤が必要ですよ。必要な時は、当事務所に一度ご相談くださいね。笑)

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2012年03月30日

テレビをこうして作ってみては? 〜未来の消費者は何をありがたいと思うのか

先のエントリーの、残りの4割に関する話。

シャープは、フォックスコンの資本を受け入れて、アップルTVへの液晶の採用を狙っているらしい。
あれ?もう自分たちでは新しいコンセプトのTVを作ることはあきらめたの?
今後、TVの付加価値は、どこに一番落ちるか考えると、部材供給だけはあまりにもったいない。
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視界の6割を広げるために 〜経済のターニングポイントを読む

未曾有の赤字を記録したシャープが、フォックスコンの資本を受け入れることになった。
まあ、そういう世の中の流れだよね、という感じがするが、株価が一番安くなった時に買われることについては、なんだかなぁーと思わずにはいられない。
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2012年01月04日

Jobsは究極のSであり、それが成功の要因だったのだ

ふと目にしたこの記事。
「再起動、再起動、再起動−ジョブズが遺した14のレッスン【12】」

ティム・ウーなる作家兼コロンビア大学教授がスティーブ・ジョブズについて書いたものだが、ハリウッドとシリコンバレーを比較しながら、ジョブズのやったことはシリコンバレーにエンタテイメントを持ち込んだことだ、というような趣旨。
詳しくは本文に譲るとして、僕は次の一節が気になった。
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2011年09月06日

人間関係を「価値観」と「武器」で整理してみる

人間関係を「価値観」と「武器」でマトリックスにしてみます。


人間関係整理.bmp


@価値観が合って、武器が違う人
こういう人と組むと、仕事でもプライベートでもうまくいくんでしょうね。価値観似ているので、よけいなコミュニケーション・コスト(時間とか軋轢とか)がかからず、武器が違うので補え合える。自分にない強みがあるから尊敬もできる。

A価値観が合って、武器が同じ人
これは良きライバル。近すぎず遠すぎず、いい距離感を持って切磋琢磨しちゃってください。よけいな嫉妬は禁物です。能力が離れているときは師と弟子。また、価値観が合ってかつ自分と同じことが出来るので、自分がいない時、手が空かない時、いざという時、お任せできるので非常に頼りになる人でもあります。

B価値観が合わず、武器も違う人
他人。あまり接点がありません。違う武器を持っているので仲間にしようとしても、価値観が合わないのでうまくいきません。潔く他人としてスルーしましょう。

C価値観が合わず、武器が同じ人。
敵。ライバルではありません。敵です。敵への対処法は、関わらないか勝つかですが、…各人にお任せします。(笑)


この関係性に合わないつきあい方をすると、ストレスになるんですね。

例えば、価値観合って武器が同じ人と恋人になると、距離が近すぎて、同族嫌悪が起きやすい。

例えば、価値観が合わないのに一緒に仕事すると、すんごいストレスになる。
ミス・コミュニケーションだったらコミュニケーションで解決しますが、そもそもの価値観が合わない場合は、コミュニケーションとったって解決しませんよ。
生き方が違うのです。大切にするものが違うのです。
自分に合わない価値観も認めることが必要ですが、距離が近いとそれもなかなか難しい。価値観の違いは、距離に解決してもらうしかありません。

だから、「多様性が大事」とか言って、価値観を合わない人も集めると、マイナスのほうがでかくなります。多様性は「武器」に求めるべきです。発想の違いとかスキルの違いとか。バラバラの「価値観」を集めてもいい組織にはなりません。

参考になりました?

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2010年06月01日

iogous(イオゴス)、すばらしい!のだが…

isologueさんのところで紹介されていた広告の新しい形。

広告の歴史を変える?「iogous(イオゴス)」

これ、すばらしい。

要するに、WEB上の広告、たとえばバナーのデザインを、色、配置、コピー、文字フォント、大きさ、などの組み合わせから、数多くのバージョンを発生させ、その反応率から最も反応のいいものに最適させていく仕組み。
言い換えれば、顧客のニーズをくみ取り、PDCAを自動的にサイクルさせる、という仕組み。

磯崎さんのいうように、遺伝的アルゴリズムのような、あるいは、数打って正解に近付くモンテカルロシミュレーションのような。

今まで、アナログ的に数通りのデザインチェンジしかできなかったものを、数万通りのトライ&エラーを、低コストで可能にしたイノベーション。

素晴らしい。

が、しかし…

これ、仕組みが分かったので、すぐに真似されるんじゃないだろうか?
ビジネスモデル特許でもとってるの?
こういうのビジネスモデル特許が効くもの?
たとえそうだとしても、違うアルゴリズムで同じような仕組みは、意外に容易に作れるんじゃないだろうか?
いかにコスト安く精度を高めるか、そういう差は出るかもしれないけど、先行者であるイオゴスに有利かというと、そうとも言えないような…。
データのストックはできるかもしれないが、広告デザインは、クライアントごとに毎回違うので、過去データはあまり意味をなさない気がする。
もしそうだとすると、情報のストック量はそれほど強みにならない。

アイデアは革新的だが、優位性を持続できるのか?

もちろん、こういうのは少人数で当面キャッシュを稼げてブランドも作れて、新たなトライの原資にすることができるはずなので、充分!と割り切れば、何の問題もないけれど、素晴らしいアイデアであるが故に、他人事ながらなんだかなーと思わずにはいられない。
何か商品とは別の参入障壁を作る必要があるわけで、そこはまた別の才能、ビジネスの才能が必要になってくる。

こういうのを見ると、結局、デジタルなものはすぐに真似されちゃって、コストの安い方へ流れ、真似が出来ずに強みの持続性が高いのはアナログなものなんだよなー。

まあ、このイオゴスの例は、アナログなものも実は結構、デジタルにできるんだよ、だからアナログな仕事も実は安泰じゃないんだよ、という例をつきつけているんだけど。

アナログな仕事をデジタルにすることで革新を起こす、しかし一旦デジタル化したら、急速に陳腐化する宿命を持つ。
やはり、持続性を担保するには、何か別の工夫が必要になるんでしょうね。

PS.デジタル&アナログは、これからの時代を見る大きな切り口。それを最もわかりやすく伝えているのが、本著。数年前のベストセラーですが、未読の方は必読です。



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2010年05月28日

電子書籍のプラットフォームとコンテンツ規制。ネットワーク価値で考えると…

今日はipadの日本での発売日。銀座のアップルストアは大行列だそうで。

そういえば、この間ちらっとTwitterで話題になっていた話。
元ネタは、こちら。
電子コミック「働きマン」が配信拒否になった理由--電子書籍時代の検閲


簡単に言うと、電子書籍の場合、プラットフォームはアップルやアマゾンが握っているわけですが、そのプラットフォームの文化によって、倫理の基準が違う。例えば、日本では別に大したことがない描写が、かの文化では、エロい!ということになって、掲載不可になる、ということが起こるのだと。つまり電子書籍の検閲権をプラットフォームが握る、と。

で、Twitterで話題になっていたのは、文化は説明しようがないので(なんでここでパン・ツー・まーる・見ーえな必要があるのか、説明できない)、日本のコミックはコンテンツ面で非常に不利に置かれる可能性がある、電子プラットフォームの文化がコンテンツの文化も支配してしまう懸念がある、と。

まあそうかも、と思いつつ、本当にそうか?とも思うのです。

というのは、プラットフォームの価値は、ネットワーク効果、というか、要はコンテンツがたくさん載っていないと価値が下がるわけです。

例えば、googleの価値が高いのは、検索の精度が高い、という以前に、世界中のコンテンツをそろえている、という前提があるわけです。(それでもロボットにひっかかるのは何割か、ですが。)
AmazonやアップルのiTuneの品ぞろえが悪かったら?きっと利用価値は高くないですよね。

ちなみに、現物の日本のコミック本、世界中で売れていますが、アメリカでは特殊図書の専門店、みたいなところで売られているとのこと。
(ここ、僕は未確認なんですが、米在住の方、そうなんですか?)
それでも、ニーズはあるわけです。
その人たちにとって、ipadやkindleになったはいいが、好きなマンガは排除される、となったら?
ましてや、日本人は?

ということで、ある程度の規制はあるかもしれませんが、アップルやアマゾンが自らプラットフォームの価値を下げるほど積極的に、コンテンツを排除するとも思えません。

逆に、もしそうなった場合は、日本にもプラットフォーム・ビジネスをやるチャンスが、遅ればせながら出てくる、ということも意味するわけです。
またガラパゴスと揶揄される?(笑)
ガラパゴス、それでキャッシュ稼げるなら、いいじゃないですか。
問題は、ガラパゴス化そのものよりも、そこでの価値を、他国・他市場に拡大できない体質そのものであって、まずは「小さな池の大きな魚」になるのは、戦略として間違っていませんよ。


というわけで、まあそう悲観することもないんじゃないかと思っています。
(黎明期の当事者は、色々たいへんかもしれませんが…)
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青山フラワーマーケットの経営

放置してましたが、やっぱり備忘っとこうというネタ。

青山フラワーマーケット。
東京在住の女性に聞くと、ほとんどの方が知っています。
社長の井上英明さんは、まだお会いしたことがないのが不思議なくらい、なにかと近い存在のかた。
そのうちお会いできるんじゃないかなー、と思っているのですが。

さておき、青フラの経営について、カンブリア宮殿や本(川島蓉子「社長とランチ―なぜこの会社は人の心を惹きつけるのか」)などで色々insightがあったのでメモ。数字のほうは見られないので、僕自身実証はできないのですが。
やや細かいですが、神は細部に宿るってことで、ひとつ。
続きを読む
ラベル:経営
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2010年01月26日

競合分析とアンカリング効果

競合分析をして真似をするのは三流。
競合分析をして違うことをするのは二流。
競合分析をせずにアンカリング効果を遮断するのが一流。
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2009年12月29日

ユニクロはヒートテックをこう作るのはどうだろう?

ユニクロのヒートテックがまた品薄状態のようだ。
これで3年連続ぐらい?

僕もヒートテックを3枚持っている。
ただ、着る頻度は、一番新しく買ったものが一番少なく、前の2タイプのほうをよく着る。
当然、新しいものほど研究開発して改善しているのだろうが、僕はプロトタイプのほうが好きだ。
というより、新型はできれば着たくない。

確かに、新型の方が素材が柔らかく、保温性も高く、9分丈の袖口が余裕をもって作られている。
プロトタイプの袖口は、袖が短いのにゴムがきつめなため、やや肩がこる感じがする。
それでも僕は、プロトタイプのほうがいい。

結論を言えば、新型は僕の体質に合わないのだ。
僕は寒がりのくせに、基礎代謝が高いためか動けばすぐに暖かくなるし、食べればすぐに暑くなるし、基本的には汗かきだ。
新型は、保温性はプロトタイプよりもいいのだが、どうも吸湿性が悪い気がする。
僕の場合、新型だと、保温性が良すぎるために、ちょっと動いたり食べたりしただけで暑くなり、それがしばらく収まらない。ちょっと不快なぐらい。
吸湿性がそうでもないので、特に脇のあたりが気になるのだ。

保温という点では、素材よりも作りで充分カバーできるので、プロトタイプでも大丈夫。

そういうわけで、ヒートテックは、袖口や腕から脇にかけての伸縮性では新型のほうがいいのだが、どうも体質に合わないので旧型を着てしまうのだ。

ユニクロさん、こういうのはどうだろう?
今は、素材や作りは統一、「サイズ」と「色」という2軸で、製品バリエーションをそろえていらっしゃるが、そこに「体質」という新たな軸を入れてみるのはどうだろう?

つまり、Mサイズの白のヒートテックなんだが、「汗かきな人」「普通の人」「寒がりで汗をかかない人」みたいな製品ラインナップがある、という提案。

インナーシャツのような機能服の場合、デザインという軸は必要ないのだから、繊維素材でバリエーションを広げる。

ユニクロの強みは色々あるだろう。経営が見ている目線が高く、それを着実に実現する実行力もある。その他にも、SPA(製造小売り)というビジネスモデルとトライ&エラーの回転率、があると個人的には思っている。
SPAだからこそ、スピード感を持って素材まで差別化することができるわけだから、「体質」で品ぞろえする、ということも一考されてはどうかなと思う。

別にこれはヒートテックに限ったことではない。
消費者ニーズにきめ細かく対応する、というのは一つの流れだと思う。
デザインやサイズ、色の他にも消費者ニーズの切り口はあるはず。
その点、「体質」でバリエーションを持たせるのは、素材という源流にもスピード感とこだわりを両立できるSPAの競争力になるのではないかと、おせっかいながら妄想している。

ちなみに、柳井さんの最新刊を読むと、ファーストリテイリングのトライ&エラーの回転率がどのように生み出されているのか、垣間見ることができる。(むーん、これ改めて書評すっかな)
ファーストリテイリングは、経営の観点から見ても投資の観点から見ても、実にいい素材。
つまり、「今」どういう企業なのか、ではなくて、「将来」どういう企業になることを目指しているのか、それを実現できる企業なのか、その実行力を生み出せる企業なのか、そういうことを判断する上でとてもいい素材なのだ。

ぜひ日本には少ない、製造業以外で世界市場で勝負できる企業になってほしいと思う。





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2009年11月27日

「常識を非常識な形で」

common sense, by no common sense. by牟田直弘
たぶん、それが一番ビジネスになる。
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2009年08月03日

後光に目が眩むかたへ 書評:フィル・ローゼンツワイグ「なぜビジネス書は間違うのか ハロー効果という妄想」

先日ここに「ビジョナリー・カンパニー」は結論の導き方が論理学的におかしくないか?と書いた。
と、偶然、「ビジョナリーカンパニー」を別の観点から否定する本を発見、思わず一気読み。

この本、ベストセラーのビジネス書や経営分析を信じている人は、必ず目を通すべし。
「エクセレント・カンパニー」や「ビジョナリー・カンパニー」の信奉者は特に必読。

本著の指摘は、僕が長年抱いてきた感覚とかなりリンクする。
その感覚とは、「かなりの経営分析記事やアナリスト・レポートは、統計学の基本を無視している、理由は後付け、結論の導出が論理学的に間違えている。短期的な評価が多いので、すぐにその評価が覆される」というもの。

その理由を、「ハロー効果」を中心に論じたのが本著。

ハロー haloとは、後光のこと。
ハロー効果とは、ある対象の評価をするときに、顕著な特徴に引きずられて他の特徴への評価が歪められること。
悪人でも後光を背負えば善人に見える、ってことだ。

例えば、9.11テロの後、ブッシュ政権の「経済政策」への支持率までが上昇した。
テロと経済政策は直接関係ないのに。
イラク政策への支持が揺らぎ、ブッシュの支持率が低下したが、すべての評価項目で低下した。経済政策も。

ビジネス書や経営記事にも同じことが起こる。
企業が調子のよい時には、経営者は絶賛され、企業文化も顧客志向も多角化も買収も何もかも、優良企業の理由として挙げられる。
ひとたび、調子が悪くなると、掌を返したように、経営者が原因とされ、企業文化が批判され顧客志向でないと評価され、コア事業から外れたと非難され、買収は失敗だったとされ、優良企業でなかった理由が挙げられる。
おいおい、同じ理由が優良企業の根拠になっていなかったか?

アンケートを基本とした調査も、このハロー効果の餌食にかかっているため、信頼できない。それがいくら大規模で権威のある調査だったとしても。

他にも、因果関係が逆になっていたり(例えば、企業の雰囲気がいいから調子がいいのではなくて、調子がいいから雰囲気がいいのだ、等)、因果関係と相関関係を混同していたり、サンプルの取り方に問題があったり。

統計学や論理学から考えたら、信頼性の薄いことが、煌びやかなストーリーのもと、隠れて見えなくなる。

かの「エクセレント・カンパニー」も「ビジョナリー・カンパニー」も、この本の中で斬って落とされる。
僕は、いい経営をするのに、顧客を大事にする、社員の生産性が上がるような環境を整える、などが必要でないとは思わない。
ただ、ハロー効果まみれのサンプルから因果関係を無視して、「これをやれば成功する」というような論理学的に疑問の残る結論の導き方は、本著の指摘するように、やはり否定されるべきだと思う。

ハロー効果に陥らないようにするには、そして、権威を笠に着た分析を頭から信じ込まないためには、後付けの評価を疑ってかかる、サンプルの偏りに注意する、因果関係を一度冷静に考える、長い歴史を把握する、などが必要だと思う。

本著の結論としては、経営にしろ人生の選択にしろ、何かをする、何かをしない、どちらにもリスクがあるということを悟り、そのリスクとリターンを勘案したうえで決定する、そして常に次善策を用意する、ということが重要だと指摘される。
「成功する経営のためには?」という問いに対する答えとしては、本著の主張が弱いのは否定しがたい。
しかし、結局、安直な「勝ちパターン」なんてのはないのだ。
僕が思うに、勝つ確率を上げるには、「負けないようにする」ことが大切だ。
そのためには、「企業価値」という観点から、きちんとコックピットを見ながら操縦すること、そしてなるべく変化に対応できるような柔軟性を保つこと、これしかないと思う。


ラベル:経営 ビジネス
posted by nao at 12:13| Comment(0) | TrackBack(4) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月19日

在庫を抱えるんじゃない!

在庫?自分にゃ関係ないって?とんでもない。

情報を共有しないってのは、在庫を抱えてるってことだ。

あなたがボトルネックになってはいけない。
ラベル:経営
posted by nao at 12:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月07日

忘れられないの‥ 〜チップ・ハース、ダン・ハース「アイデアのちから Made to Stick」

解説に、勝間和代さんが登場する。(日本中を埋め尽くす気だ、きっと)
彼女が指摘しているように、この本は、マルコム・グラッドウェル「急に売れ始めるにはワケがある The Tipping Point」の後継に当たるような本。
グラッドウェルは、社会現象を引き起こすのに必要な条件として、少数の目利きに浸透すること、記憶に粘ること、背景が味方すること、の3点とした。この2番目の記憶に粘るには、ではどうしたらいいか、ということが語られているのが、本著。
だから、邦訳タイトルの「アイデアのちから」というよりは、「アイデアが力を持つにはどうしたらいいか」というほうが正しい。原タイトルは、「(相手の脳に)粘るように作れ!」という意味だ。

で、肝心のstickyになるための条件。
それは、SUCCESsを満たせ、ということ。

Simple 単純明快である
Unexpected 意外性がある
Concrete 具体的である
Credentialed 信頼性がある
Emotional 感情に訴える
Story 物語性がある

まったく、この条件そのものが、ニクいほどSticky。
そして、各条件について、「単純で」「意外性があり」「具体的な」「感情に訴える」「物語」が登場するので、彼らのアイデアを「信頼」できる。

例えば、最初に登場するエピソードは、例の「氷風呂の腎臓狩り」。
やられた。Stickyこの上ない話。
これがなぜ強烈に脳に刻まれて、何年たっても忘れない、いや忘れられないのか、上記条件を見合わせると、納得。

では、それぞれの条件を確立するためのキーは…?
これ以上は本著でご確認。
相手の脳みそに粘着させたい人は、ぜひどうぞ。




ラベル:書評 経営
posted by nao at 12:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月19日

TSUTAYAさん、こういうのどうですか?

TSUTAYAでDVDを3本借りたのだが、1日延滞してしまった。
朝、用意までしていたのに、例によって考え事をしていて、用意していたTSUTAYA袋をまたいで出かけてしまった。

すっげー、くやしい。こういう本当に無駄な出費はすっげー悔しい。
まあでも、悪いのはこっちだからしょうがない。
「すみません、1日延滞しました」と謝った。
瞬間、無機質な声で、「780円です」

え?昔は1本100円とか、そんなレベルじゃなかったっけ?
思わず「え?そんなにするんですか?」と聞き返してしまった。
「ええ。あそこに書いてありますよね」

いやー、延滞ってこんなにリスク高いとは思っていなかった。
だって、2泊で借りて、一週間借りてもそんなに値段変わらないのに、3泊で返したら、倍の値段とられたようなもの。
しかも、3本中2本は大しておもしろくなかったんで、余計に悔しい。
(選んだのは自分なんだけど、だって人間だもの)

こりゃ、ヘッジの方法考えねば。
一度に借りる本数を減らすとか?
とりあえず全部1週間にしとくとか?
あるいは、家でアラームシステム?
いっそ借りない?いや、それは本末転倒。

でも、ここまで考えて、これって客側に考えさせないで、TSUTAYAがアラームシステム整えればいいんでないの?
例えば、携帯に期限日の翌朝までに返してない場合は、メールが届くとか。
自動携帯アラームシステム。
これって難しい事じゃないよね?つか、もうあるのかな?

と、ここまで考えて、あそうか、TSUTAYAは延滞してくれるほど儲かるんだと気づいた。
一日延滞された時のTSUTAYA側の機会損失は、ざっくり考えると、1本当たり、
1日貸出金額×貸出確率
2日貸出金額×貸出確率÷2
1週間貸出金額×貸出確率÷7 の加重平均ってなとこだ。
そう考えると、貸出確率と貸出日数次第だが、常識的に考えれば、延滞されるほどTSUTAYAは丸儲けのはず。

うーん、でもさ、延滞しないシステムを良心的に整えてくれたら、それだけでTSUTAYAの評判は上がると思うんだけど。それは、延滞料でしこしこ稼ぐ以上のブランド価値をTSUTAYA、というかCCCにもたらしてくれそうな気がするんですが、どうでしょうか?
これも一種のCSR?

システムコスト負担が嫌なら、アラームシステム会員とかね。
あるいは、レンタルDVD保険、なんてビジネスができたりして。


なーんて言いながら、帰りにまた3本借りたとさ。
ラベル:DVD TSUTAYA 延滞料金
posted by nao at 16:34| Comment(1) | TrackBack(4) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月25日

大薗恵美、清水紀彦、竹内弘高「トヨタの知識創造経営 矛盾と衝突の経営モデル」

お仕事がらみで読んだ本。

僕は、トヨタの強さの源泉は、人の生産性に行き着くと思ってきた。
トヨタは、社員に本来の業務以外のミッションを与えることで、生産性の上昇を仕組み化している。
例えば、工場のラインで働く人は、本来、組み立て作業がミッションで、普通の会社ではそれだけをやっている。しかし、トヨタでは組み立てという本来ミッション以外にも、生産システムの効率化を毎日考える。末端一人一人までが提案者になり、ベストプラクティスを共有して横展開する。
こうしたことをすべての業務でやっているのだ。

本著は、この考え方を裏付けてくれるとともに、それをはるかに超えるトヨタの強みを提供してくれた。例えば、

生産性上昇の仕組み化が何重にも施されている、
仕組み化によって横展開とともに応用も可能にする、
フォーマット統一・言語統一で情報共有を効率化する、
暗黙知をもなるべく明文化することによって共有にチャレンジする、
仲良くケンカする文化でトヨタ内「民衆の叡智」結集を企む、
小さく実験して、大きく勝負する、
現場・現地を重視する
哲学、ミッション、理念を大事にしつつ、それに固執して身動きが取れないということを、哲学自体が否定している、
etc

本著は「知識創造企業」のケーススタディ版。トヨタの一見矛盾に見える部分が、実は競争力の源泉であるとして、整理している。このあたりのパズルの解答は、ぜひ本著をお読みいただきたい。
一端を紹介すると、3つの拡張力(不可能な目標、実験主義、現地顧客対応)と3つの結合力(創業者哲学、情報共有、長期安定雇用)という基軸で、トヨタの強さを説いている。
また「障子を開けよ、外は広い」「NotYetの思想」「だれもが勝利者となるべき」「なぜを5回」など、文化・哲学が表れたショートタームを紹介しているのも、腹の底に落ちやすい(こういう言葉の方が暗黙知になりやすいってことか)。

こうした経営上の仕組みや文化に加え、今のトヨタの地位を築いたのは的確な経営判断があったことは触れておくべきだろう。
それは、自動車産業を「成長産業」として位置づけ、投資や研究開発と言った先手に余念がなかったこと。そう考えれば、配当性向が高くないことも説明がつく。

そして、本著はトヨタのリスクについても、きちんと言及されている。
個人的に注意しておくべきと思うことは、低価格車への態度、自動車のモジュール化、大企業病。
特に、低価格車への「まあ、やらせておけ」的な態度は、かつて米国市場に低価格の日本車が進出していったときに、米国メーカーがとった態度と重なる。
ただ、トヨタなら、そのうち「実験」を始めて、なんとか結果を出すのかもしれない。

内容盛りだくさんで、噛めば噛むほど味が出る本。
トヨタを投資対象として考えてらっしゃる方、トヨタの強みを自社にとりいれ自社の文化に昇華させいと考えてらっしゃる方はぜひ。

ちなみに、先日、著者のお一人の大薗先生にインタビューする機会を頂きました。えーっと、きれいな方でした(笑)。だけど豪奢なところがまるでなく、率直で聡明な気持ちのいい方でした。
非常に有意義なインタビューを、ありがとうございました。
それからちょっと竹内先生に御挨拶させていただきましたが、オシャレなスーツで、数年前に講演を聴かせていただいたときと変わらず、若々しい楽しい方でした。

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目次
1章 矛盾だらけの会社
2章 6つの強み
3章 不可能なゴール
4章 実験精神
5章 徹底したローカル化
6章 創業者精神
7章 社内外コミュニケーション
8章 人材管理
9章 リソース管理
10章 迫る危機
11章 矛盾と対立
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ラベル:トヨタ 経営 書評
posted by nao at 16:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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