2012年08月18日

為替の時間軸と実業の時間軸

先週末から今週前半にかけて、日本のものづくりの上流メーカー2社とミーティング。
シャープやソニー、パナを始めとした家電メーカーの惨憺たる状況ばかり表に出るが、彼らの上流には、産業ツリーを形成している上流のものづくりメーカーが脈々といて、彼らの屍が累々と積み上がっていってるんだよなぁ。エレキは自動車とともに産業の裾野が広いからなぁ。民エレだけじゃなく、産エレもだけど。

もちろん、これはものづくりの需給バランスが大きく崩れたこと(世界中でものづくりができる人たちが増えたこと)が原因の一つなんだけど、それだけだったらサムスンうはうはで日系企業だけ死に態ってのは説明がつかない。では、そこが経営力の差だけか、って言うと、もちろんそれはあるだろうけど、やっぱり為替の影響は大きいな、ってのが率直なところ。
おそらく、彼我の業績の差へのの影響度分析したら、為替の説明力はかなり高いんじゃないかな。
実質実効為替レートで見ると、ドル円とかユーロ円から受ける印象ほどは円高ではないのだけどね。

円高=デメリット、円安=メリット、なんていう単純な二元論に与するつもりは毛頭ない。けれど、円高になったら円高のメリットが活かせる戦略をとればいい、なんて言うほど簡単には実業で方向転換できない。M&Aするにしたって時間かかるし、海外に拠点って言ったって時間もカネもかかるし、バリューチェーンがそこにない場合は、いくら円高でも一社で行ったって意味はない。ましてや産業を転換するっていったらそれこそ相当の時間がかかる。文学部の人に、「そこに需要はないから、明日から工学部ね。」って言ったって、すぐには転向できないでしょう。
そこも含めてリスクマネージしとこうよ、ってことで僕の出番なんだけど。ぜひお声掛けください。笑
(ちなみに、しばらく円高が続いたこともあって、海外企業へのMAはかなり増えている。苦境の日本企業を海外企業が買うぜってパターンも増えてるけど。)

この点で、日銀や政府は円の高騰を緩やかにするということに、もう少し出来ることはあるんちゃう?と思ってしまう。僕は、基本的に、何かあったらすぐ国頼みの姿勢は大嫌いなのだけれど、それでもこの件に関しては、もうちょっとなんかあるやろ、と思ってしまう。

竹島の問題から、日韓のスワップ協定を破棄しようぜ、ってアイデアがある。確かに、一瞬いいアイデアかもなと思ったんだけど、でもウォン安になったら、日本のエレキ産業の方々は、さらに追い打ちだね。ウォン安になったからって韓国企業を買収しようって話でもないからね。

PS.ちなみに、僕は、領土問題は、ゲーム論の「くり返しゲームの合理戦略」を淡々と貫けばいいと思う。協力には協力を、裏切ったら相応の報復を、また協力的になったらすぐ協力を。決して感情的にならず、笑顔でこれを繰り返す。これ以上わかりやすいメッセージはないね。
こんなことで僕の周りの韓国系、中国系の友人たちとの関係が悪くなる、なんてバカらしいことだけは起こってほしくない。そんな人たちではないと信じている。

ラベル:経済 為替 通貨
posted by nao at 13:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済(学) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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