2012年05月17日

instagramのfacebookによる買収に思うこと

随分前に書いて、不明な点も多いので放置していたのですが、一応アップしておきます。

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18か月で10億ドルの値がついて、あっという間に億万長者、ってことばかりが語られていますが、ちょっと別の観点から書いてみたいと思います。

●Exitの多様化
まず、ベンチャー企業のexitが、IPOからM&Aに移ってきているというと。
Exitの方法が多様化するのは、歓迎すべきことだと思います。

●ベンチャーのマネタイズ
ただ、仕事柄、ベンチャー経営者と会ったりするのですが、バイアウト狙いだからマネタイズの方法をあまり考えていない、という風潮が強いことには、懸念を感じています。
「タダでサービスして、ユーザー数をひたすら拡大して、企業価値が上がったところで、事業ごと売却する。マネタイズは、売却先が考える。」

しかも、こういう風潮を、投資家側も助長しているフシがある。
「マネタイズの方法なんて、別にいいんだよ。事業が売れれば。」

よく例に出されるのが、Amazon。
最初、マネタイズが進まずに赤字続きだったが、今や押しも押されぬネット小売のマンモス。
ただ、誤解してはいけないのが、マネタイズの時期が遅い、ということと、そもそもマネタイズの方法を考えついていない、というのは、決定的に違うというとこです。
マネタイズがいつまでもできないと、資本を食いつぶすだけで、だんだん足元を見られ始めます。
やろうと思えばいつでも稼げる、という状態を作っておくことは、とても重要です。
マネタイズを急ぐがあまり、ユーザー数が集まらずに小さくまとまってしまう、という批判もあると思います。
確かに、稼ぐために小さな中小企業にまとまってしまう、ということはベンチャーとして避けたいところですが、一方で、サービスに価格をつけたら広がらない、って時点で、たいしたサービスではないのかもしれません。

●買収価格について
なぜか色々記事を見てみたんですが、一つ不明な点が。
10億ドルでの買収ということはわかったのですが、10億ドルで株式の何%を売ったのか、どこの記事にも出ていません。100%の完全買収?それとも100%じゃないのか?
これがわからないと、いくらの時価総額を想定しての買収なのか全く分からないのですが、誰もこれに触れていない、ってのは一体…?
(まあ、要するに皆さん、したり顔で評論するものの、実際にはよくおわかりでないということか、おっと、誰か来たようだうぇrちゅいおpldgfhgjhk)

気を取り直して、仮に100%で10億ドルなら、日本円で約800億円の時価総額。
Instagramの財務状況を知る由もないですが、売上はほぼゼロなのでPL上稼ぎがあるわけではない。BS側は、資本を大きく食いつぶす投資が必要なわけではないと思いますので、サーバー代、開発費、人件費、家賃などなどランニングコストで資本を食っている状態なんですが、まあ13人なんでたいしたことないでしょう。というわけで、おそらく、BS上、バリュエーションに特別影響を及ぼすようなものはないと推察されます。
ってことは、バリュエーションとしてPERから考えても、まあそう問題はないよねってことになります。
800億円の時価総額を正当化する収益をPERで考えてみます。
仮に通常運転になった時の将来PER15倍として、毎年税引き後の純利益を50億円強稼ぎ出すビジネスなら正当化されます。税前の営業利益ベースで90億円ってところでしょうか。
現在3000万人の利用者数らしいので、全部アクティブユーザーとして、一人あたり毎年300円の営業利益。
利用者数がこれからも増加し続けるならば、まあ、そんなに高い買い物じゃないのかな、という印象。
一方で、この分野、意外に参入障壁が高くないってことを考えると、マネタイズはそう簡単でもないのかなぁ、なんて風にも思います。facebookが買うと、instagramのマネタイズは途端に楽になるのかな?そんなビジネスに仕上げられるんだっけ?

以上は、あくまで100%を10億ドルで買収した場合の試算です。
100%じゃないとしたら、それだけ収益のハードルが上がるということです。

どなたか、この買収比率ご存じのかたいらっしゃいませんか〜?

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