2009年05月23日

勝間さんと堀さん、お二人で積み木をしてみては?

先日、NHKとフジがコラボした、若者とのトークする番組で、勝間和代さんと堀紘一さんがやり合っていた。

勝間さん曰く、昔のほうが右肩上がりだった、現在は成長しない。だから今のほうが厳しくて若者の貧困多い。

堀さん曰く、昔のほうが貧しかったに決まっているだろ。

さて、どっちが正しい?

正解は、どっちも間違い。
正確に言うと、どっちも半分しか合っていない。
なぜなら、ストックとフローの話を混同しているから。

「昔は右肩上がり、今は成長しない時代」
これはフローの話。
1年間といった「一定期間中」に、経済活動でどれだけの付加価値を作ったかってこと。
つまり、1年でどれだけ積み木を積み上げたか、ってこと。

「昔のほうが何もなくて、貧しかった」
これはストックの話。
ストックは、フローの経済活動の累積で、「その時点で」どれだけの資産を持っているかということ。
つまり、その時点で積木の高さがどれだけあるか、ってこと。
そりゃ昔より、交通手段や生活環境などのインフラは、明らかに昔のほうが貧弱で豊かじゃなかった。積木の高さは今のほうが高い。

お二人は、このフローとストックを整理できていなかったので、話が噛み合わなかったのでした。
これって基本中の基本なのだけれど、実際の問題になると「専門家」でもごっちゃにする人は多い。

正解は、「ストックでは現在のほうが豊かだけれど、フローでは現在のほうが厳しい」

今の日本は、「豊かで厳しい時代」なのだ。
積木が高くなってよかったね、でもこれ以上積み上げるのが難しくなったね、ってこと。

豊かなストックはあるけれど、それを使うにはお金がかかるわけだし、安定的なフローは欲しいよね、堀さん。確かに、自らの人生は自らのものだから自分で何とかする気概は大事、でも、みながみな、あなたのような能力と機会を与えられているわけじゃないんだからさ。

マクロの改革は必要で、すばらしい活動をしていると思うけど、ミクロのそれぞれの現状はミクロのそれぞれがどげんかせんといかんのも事実だよね、勝間さん。産業が成熟化したからチャンスが見い出しにくい、というのはホントにそうか?と思うよ。
タグ:経済 経済学
posted by nao at 08:08| Comment(3) | TrackBack(0) | 経済(学) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
大変わかりやすいですね!
当該テレビを観ていたのですが、「議論がかみあわないなぁ。」という欲求不満のみが印象に残っていました。
このエントリーを読んですっきりしました、ありがとうございます。
Posted by Yuichi at 2009年06月16日 21:49
すみません。
私には、この解説でそのような経済用語を並べ立てた『立ち位置』にも違和感があります。

というのは、、、
その積み木のイメージの話は、20代までの世代には、もうとっっっくに直感で見えてるハナシだからです。
前世代が無い物を作り上げてきたからこそたどり着いた多様性の現代というのは、そんなの「小難しく」解説しなくても解っていますし、カツマさんもそんなのは知ってますよ。

要は、【現在】を議論しているのに
『ケータイの開発は悲願で、当時こそ困難の連続で・・・』などと、
いくら思い出話を振りかざされましても、
僕らには、あー・・・まあ、はい・・・
にしかならないですよ。
(こういうのが忘れられない成功体験という奴でしょうか?)
Posted by 通りすがりに立寄った者 at 2009年06月18日 03:23
<補足>
※上記で触れた、ケータイの話は番組内容ではなく、私個人の比喩的表現です。
Posted by 通りすがりに立寄った者 at 2009年06月18日 03:29
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