2012年12月19日

昇竜に乗せるには

備忘。

大まかに4つビジネスを創っているのだが(きれいには区切れないけれど)、そのうちの一つについて(海外モノ)、友人のfacebookのTL、実にシンプルなTLから、ヒントと刺激をもらう。少し客観的に見れば、何が出来てて何がボトルネックかは一目瞭然。ごちゃごちゃっとしたネタ群を整理して、昇竜に、もとい商流にのっけるには、コミュケーションの流れを整理すればよいのだ。んで、あとは勢いよくシュートしてみる。その後はリアクションに応じて、対応策をとっていく。

質のよいボリュームをいかに集めるか、目利き(自信あり)、結びつける発想(自信あり)、需給ギャップを創る道筋(今回はネタ+コミュニケーションの方法)、実際にシュートしてゴールまで持っていくリソース配分、シュート先の質とボリューム。

持っている資産、競争力のある引き出しを自覚する。新たな獲得も割と得意。それを使うところまで持っていく。
低リスクでライトにやるか、リソースを確保してヘビーにやるかは判断のしどころ。

答えはいつもシンプル。でも悶々と考える過程を経ないと、シンプルな答えには辿りつかない。自分で納得しながら方法を探りながら一歩一歩進めるのが僕のやり方。非効率な面もあるけど、このほうが最終的には身になるし実になる。

posted by nao at 00:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月12日

選挙と投資のアナロジー

選挙、迫ってきましたね〜。
実は前回衆院選の直前に、日経ビジネスオンラインにて、一般のかた向けに、選挙と投資のアナロジーについて、コラムを書かせていただいたことがあります。最後に、政治でも投資でも新しい仕組みづくりの可能性も示させていただきました。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20090821/203111/?ST=print

内容的には、今でも使える話だと思います。
もう時効だと思いますので、一応、下記に元原稿を引用させいていただきます。

衆院選が間近ですね。「1票ぐらい違ったって・・・」なんてシニカルなことは言わないで、汗水たらした稼いだお金で払う税金の使い道に関して、ぜひ意思表示をしたいところ。

 ところで、選挙と株式投資には、双方の理解に役立つアナロジー(類比)が色々とあります。選挙は、主権者が国の舵取りをする代理人を選ぶ行為です。同じ言い方をすれば、投資は、社会にとって必要な存在である企業(≒経営陣)を選ぶ行為となります。両方とも、応援することで最終的に便益を便益を期待するわけですね。

株式市場の取引が企業の応援となる理由

 ただ、株式投資がなぜ企業への応援になるのかは、分かりづらいかもしれません。

 よく「株式を買うことがなぜ応援することになるのか? 単に株を売った人にお金が移転するだけで、お金は企業に回っていかないだろう」と主張する人がいます。経営者にもたまに、こうした認識を持っている方をお見受けします。

 確かに、株式市場の取引では企業にお金が回っていないように見えますが、本当にそうでしょうか。では、もし株式市場がなかったとしたら?

*     *     *

タイゾウ君:K泉さん、僕今度、会社辞めて、事業を立ち上げようと思うんです。

K泉さん:ほー、何をするんだい?

タイゾウ君:えーと・・・。

K泉さん:おいおい、事業するなら、具体的に何をするのか、マニフェスト、じゃなかった、経営計画が必要だよ。それを持って、応援してくれる出資者を集める。これがないと事業はできないよ。よし、僕が集票、じゃなかった、出資者を連れてきてあげよう。

(しばらく経って、K泉さんが、Cさんという出資者を紹介する)

タイゾウ君:K泉さん、ありがとうございます。K泉さんのお陰で、事業の方は順調です。僕、頑張ります!

K泉さん:いやね、タイゾウ君、出資者のCさんが「資金を引き揚げたい」って言っているんだ。なんでも、奥さんが病気らしくて、お金が必要みたいなんだ。

タイゾウ君:えー!? じゃあ、事業資金はどうするんですか!?

K泉さん:うーん、僕はもうビジネスから引退するから、後は自分で出資者を見つけてきてくれ。人生イロイロだよ。

タイゾウ君:そんなぁ・・・。

 タイゾウ君は、必死で出資者を探して駆けずり回りましたが、なかなか見つかりません。もう事業を諦めようか、と思いかけたところへ、「おう、ワシが応援しちゃる!」と、Dさんが出資に応じてくれて、事業を続けることができました。

*     *     *

 ここでCさんが出資を引き揚げたいと言った時、Cさん自身が新たな出資者を見つけてくれたら、どんなに楽だったでしょう? Cさん自身が新たな出資者を見つけてくれたら、タイゾウ君はいちいち出資者を探す手間が省け、事業に専念できたはずです。その環境を実現するのが、株式市場の役割です。

 つまり、株式を売買することは、企業にお金が行っていないように見えますが、実は企業への出資であり、応援となっているのです。投資は、まさに企業への「投票」です。選挙と違うところは、1人1票じゃないことですね。

 選挙も投資も、相手の応援を通して社会作りをし、リターンを得る行為です。では、応援に当たって、何を評価基準にすればいいのでしょうか。

 選挙では最近、マニフェスト(政権公約)が重要視されるようになりました。サブリミナル効果を狙ったような名前の連呼や、単なる有名人に頼った選挙は、国民にそっぽを向かれつつあります。マニフェストなんてお洒落な言葉が使われていますが、要するに、当選後の行動計画ですね。

 しかし、きちんと判断しないと、格好いい言葉に騙されます。単なる配分の変更に過ぎないものをあたかもパイを増やす政策であるかのように語っていたり、逆に、一見バラマキのようだけれども実は今までより社会厚生を引き上げる現時点の最善策だったり。

 美辞麗句に惑わされないように、政策の本当の効果を判断できるのが理想ですが、なかなか難しいのも事実。政策に詳しくない人でも分かるように、政策の内容やその効果を翻訳する役割が、日本にはもっと必要かもしれません。政治アナリストと名乗っている人たちは、政治の裏話ばかりでなく、こうした機能をもっと担ってもらいたいと思います。

 最近では、ボートマッチ(Vote Match)というウェブサービスもあります。各政策論点についての自分の意見をクリックしていくと、どこの政党と一番マッチするのか、どの立候補者と考えが近いのか、判定してくれるものです。オランダ発祥ですが、今では日本にもありますので、試してみてください。

 一方、株式投資でマニフェストに当たるのが、経営計画です。株価チャートの動きのみで判断するのは、世論調査の支持率で政党の優劣を決めるようなもの。情報として無視できないのはもちろんですが、応援するのなら、これだけに頼るのはいかがなものでしょう。現在では、企業の情報公開が進んでおり、ウェブサイトで経営計画の基本的な情報は入手できるようになってきています。

 では、優れた経営計画とは、どういうものでしょう?

 「経営者が語っている」「理念の再確認がされている」「具体的に描かれており、かつ、数字に落とし込まれていて後で判断できる」「達成可能である説得材料として、客観的根拠が記されている」・・・。こういったポイントが挙げられます。

 舵取り役である経営陣のメッセージは重要です。経営者のメッセージには、その会社の将来像を判断するのに重要なカギが隠されています。最近では、どういう人が経営しているのか、何をしようとしているのか、ウェブサイトに動画で閲覧できるようにしている企業も増えてきています。

 経営者の話は、分かりやすく、かつ説得力がなければなりません。投資する人たちに分かりやすく説明できない場合、たいていは社員に分かりやすく説明できていません。実行する社員に「通じていない」のに、実行が伴うはずがありません。オバマ米大統領の分かりやすさは、重要なわけですね。

「選択と集中」は常に正しいのか?

 私が「む、この経営者デキるな」と思うのは(偉そうにすみません)、需要と供給を常に考えていること、資本の管理者としての立場を自覚していること、ステークホルダー(利害関係者)のバランスを大切にする姿勢があること、時間軸を長く考えていること、リスクを頭に置いて次善策を考えていること、などが経営者のメッセージから見てとれる場合です。

 例えば、経営戦略として「選択と集中」を挙げる経営者は多いです。しかし、長い目線で見た時、「選択と集中」はある意味リスクを負うことにもなります。世の中どう転ぶか分かりません。集中した事業が実は世の中にあまり必要でなかった場合、いくらそこが強みと言ったって事業は続けられません。

 進化論では、強いものが生き残るのではなく、環境の変化に適応した種が生き残ります。コアな強みを持ちつつ、時代に合わせた適応力を見せてくれる方が、「選択と集中で頑張ります!」と言われるよりも安心感があります。

 さて、マニフェストの判断ができたとして、即投票? いえ、プランだけなら、絵に描いた餅です。実行が大事です。では実行力があるか判定するにはどうすればいいでしょうか。

 過去の実績は、重要なヒントになります。いくら格好いいプランを並べていても、過去に約束不履行が続けば、信頼度は当然下がります。企業も政治も一緒ですね。過去どういう実績を積んできたのか、過去の計画に照らしてどれだけの実現したのか。

 これは実現力がなさそうだ、と思えば、その政治家や政党には投票しない=投資先企業を見直すといった行動を取らざるを得ません。過去の実績がない? それは、ベンチャー投資に似ていますね。よくよく観察して将来性に賭ける。プランもそれだけ説得的である必要があります。ただ、企業としての過去がなくても、実行する人たちには、何かしらの実績があるはずです。

 というわけで、マニフェスト=経営計画と、実行力から将来を判断することが選挙にも投資にも必要です。こうした分析では、他人の評判に惑わされない、ということが重要でしょう。人間の認知は、「ハロー効果」に騙されやすい傾向があります。

 ハロー(halo)というのは、後光のことです。後光を背負えば悪人も善人に見える、ということですね。要するに、評判のいい企業は、問題点に気づきにくくなりがち、ということです。応援しつつも、クールな頭で冷静に判断する、という姿勢が重要ですね。

 これを個人的に実行するのは、人によってはなかなかハードな作業かもしれません。そこで、仲介の役割が重要になってくる。私たちのような投資信託の運用会社は、さしずめ、投資のボートマッチですね。前回は、「結婚紹介所のおばちゃん」でしたが。

株式ではなく、土地・住宅でリスクを取る日本人

 政治への参加率が低いと、「民意が反映されない」「税金の使い道にチェックが働かない」など、国民の便益が低下します。同じように、株式投資が少な過ぎると、事業に回るお金が脆弱になったり、投資する側のリターンが低くなったりします。

 日本は、諸外国に比べて、株式投資の比率が低くヒトケタ台です。一方で、預貯金の割合は5割と高い。この構造はほとんど変わっていません。これをもって、「日本人はリスク回避的だから」という論調が多いですが、本当でしょうか?

 確かに金融資産だけを見れば、「リスク回避的」です。しかし、個人の資産を見ると言うなら、実物資産(土地や住宅)も含めて見る必要があります。そうすると、また違った姿が見えてきます。

 結論から言うと、日本の個人は土地と住宅に総資産の7割弱を投じており、不動産でリスクを取っている構造になっています。

 米国は、不動産価格が10年で2倍になりました。にもかかわらず、10年で3割下落した日本よりも、不動産投資の比率は低いのです。欧州には、現在は日本より不動産比率が高い国もありますが、これも不動産価格が値上がりを続けた結果です。米国以上に不動産価格が上昇した国も多いのです。日本は、恒常的に不動産投資比率が高いのです。

 要するに、日本人は土地・住宅でリスクを取っているわけで、特別にリスク回避的という主張は疑わしいのです。

 とすると、日本で投資による「参加率」が上がるには、不動産投資の割合が減るか、不動産のリスクが低下するかといった必要があるかもしれませんが、“怖がり遺伝子”まで変えなくてもいいようです。中古住宅市場の発達などで、不動産の流動性リスクが下がることが必要かもしれません。あるいは、人口減少と高齢化は、住宅にかかるお金を減少させ、結果的に実物資産の比率を引き下げるかもしれません。

 しかし、もっと主体的に、いい企業に「投票」することが必要になっている気がします。それは、グローバル化の影響で、労働の対価が目減りしているからです。

労働者であり、資本家であれ

 現在の不況に突入する前、世界的に景気が良かった時でも、日本の賃金は上がっていません。これを「小泉改革」のせいにする論調が多いですが、これまた疑わしい話です。

 「グローバル化」の影響の1つは、賃金の低い人たちが大量に労働市場に参加してきたことです。交通の発達やデジタル化の影響などで、簡単に作れる製品や複製できるソフトなどは賃金の安いところで、ということです。これは、日本の労働の価格を下げる圧力となります。

 労働需給の緩和が世界的に起こっているわけです。「労働の価格破壊」です。

 グローバル化は、一方で、新興国の購買力を引き上げます。このチャンスにのれる人とそうでない人の差は、広がるでしょう。

 しかし、全体で見れば、日本の貯蓄率は低下の一途です。これは、小泉さん云々レベルの話ではない。おそらく、新興国は経済成長とともに通貨が切り上がり、賃金格差や貯蓄率低下は緩和されるでしょうが、とは言え、しばらくこの流れは止まらないでしょう。

 つまり「労働者」としての立場だけでは、相対的にじり貧かもしれません。1つの解決策は、「労働者」であると同時に「資本家」にもなること。労働の対価以外にも、いい企業に投資して対価を得る、という別のルートを持つことが、こうした流れへの対応策になるはずです。現在の自分の仕事以外にも、世界と繋がる道を作り、その対価を得るチャンスを持つ。

 これは、労働を軽視しようとか、モノ作りを軽視しよう、という話ではありません。確かに、モノ作りの精神は大切にするべきだと思います。しかし、単なるモノ作りでは、日本以外の国でもできるようになっているわけです。もっと付加価値のあるモノ作りが必要ですし、投資は素晴らしいモノ作りをしている企業を応援する道にもなることは、これまで述べてきた通りです。

 銀行預金に貯めるのもいいでしょう。それだけでなく、社会に価値を提供する活動に投資することを、もっと考えていいと思います。どこに投資すればいいか分からない場合は、分かる人間を雇うのも1つの手で、それが投資信託です。その場合、雇われた側は、極力、雇ってくれた人に「どういう理由でどういう企業を応援するのか」、説明責任を果たす必要があるのではないかと思います。こうしたことで、「投票率」が上がり、「資本主義の民主化」が起こればいいと考えています。

「群衆の叡智」で限界を突破しよう

 最後に、投票が楽しければもっと参加率が上がるのではないか、なんて妄想で話を締めたいと思います。

 「群衆の叡智(英知)」という言葉があります。例えば、ビンに入った豆粒の数を推定するとします。当て推量の者、数学的に解析する者・・・など別々に推定します。すると、全員の推定の平均は、1人ひとりの推定よりも実際の値に近くなるそうです。

 全体が個の能力を上回るための前提条件がミソです。それは、構成員が「独立」「分散」していること。つまり、それぞれが勝手な理解の仕方をすることであり、「流されない」ことです。まさに多様性が重要なんですね。

 流されてはいい結果にならないというのは、選挙にも投資にも言えることです。

 経済学者のジョン・メイナード・ケインズは、株式投資を「美人投票」と表現しました。彼の言う美人投票は、単なるミスコンとは違います。複数の写真の中から最も美人だと思う人に投票してもらい、「優勝者に投票した人達に賞品を与える」のです。この場合、投票者は「自分が」美人だと思う人ではなく、「他の人が美人と思うであろう」人に投票することになります。ケインズは、これを株式投資に喩えたのです。

 美人投票方式で勝つには、「周りが気づかぬうちに」やる必要があります。周りがすでに気づいてからでは、まさに「流される」と同じことです。皆がいいと思った株は、もう上昇しています。これに乗っていい結果が出るのは、トレンドが続く時だけです。皆が流されれば、バブルですね。

 「群衆の叡智」が機能するには、流されないことが重要なわけです。皆が自由に編集できるウィキペディアなどは、まさに「群衆の叡智」によって運営されているわけですね。政策も、一部の政策立案者が立てるだけでなく、多様な参加者の中で、常にいいアイデアが生まれる仕組みがあれば面白いと思います。

 実は、残念なことに、多数決で常に最適な結論を得られるというのは幻想に過ぎません。「投票のパラドックス」や「アローの不可能性」で証明されている、民主主義の限界です。

 とすると、「みんなでいいアイデアをアップデート」なんて仕組みがあったら、1回の多数決による「限界」の影響を少なくできるかもしれません。インターネットがその環境を整えつつあるのは、間違いないでしょう。

 投資も、お金を投じるだけでなく、アイデアを投じる機会があってもいいでしょう。株主として意見を言える機会は、年1回の株主総会など、現時点では限られています。しかし、経営について、いやもっと身近に製品やサービスに対して、アイデアを投じる仕組みは充実できるのではないかと思います。

 とかく株主は「要求者」に終始しがちです。しかし、まずは「提供者」になる気持ちも必要かもしれません。そして、提供するものはお金だけ、という固定観念にとらわれることなく、アイデアも提供する。そうしたら、「群衆の叡智」が経営にも使えて、もっと面白い「投票」になりそうだと思いませんか?



PS.リンク先、日経ビジネスオンライン上の著者プロフィールでは、当時投資会社のマーケティングマネジャーを兼任していることになっていますが、現在はお役御免になっておりますので、一応。


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