2009年07月09日

地方活性化の一つの方法

僕は宮崎という地方出身者なので、地方の活性化は非常に関心のあるテーマだ。
先日、京都‐福井の出張の最後に、縁あって京都は綾部市の(正確には、京都府中丹広域振興局主催の)農商工連携プロジェクトの会議に参加させていただいた。

このプロジェクトは、ゴールに至るまでのフェーズが何段階かあり、今回は参加者によるプレゼンと交流が目的。
特に、普段あまり接点のない者どうし、つまり、農業従事者とモノづくり従事者とサービス業従事者といった、横のネットワークを繋ぐことで、何か生まれるのではないか、という試みだったようだ。
すばらしいトライだと思う。
一方で、こうしたネットワークを活かせる発想の柔軟さや、いい情報への接点、そもそもの事業運営で欠かせない知識、など、どう補完していくのかが課題だと感じた。

僕が田舎に帰ったときに経営者の方々と話をさせていただくと、やはりこうした点が圧倒的に不足しているのだということを強く感じる。
僕は、基本的に、都会だから田舎だから、ということで事業に有利不利、という議論をするのはよろしくないと思っている。特に、経営者がそれを言ってはいけない。ただ、田舎のほうが情報・ネットワーク・ナレッジのブラッシュアップに制約が多いのも確かだと思う。
都会がいくら「人の住むところではない」とはいえ、人が集まってくるのは、それが合理的だから。
その合理性の大きな要因に、こうした、情報・ネットワーク・ナレッジへのアクセスが容易、という点がある。卑近な例でいえば、勉強会やセミナー、人と会える機会が田舎と都会では圧倒的に頻度が違うし、そこへのアクセスの容易さも違う。
都会のほうが発想が豊かとは全く思わないが、発想を戦わせてブラッシュアップするための裾野は、やはり都会のほうが有利かもしれない(例えば、ブレインストーミングの生産性には、質とともに量も必要)。

ある意味、都会は、住みやすさを犠牲にして、情報や人的ネットワークへのアクセスを得ている、というとらえ方もできるだろう。

地方活性化には、地方に不足するこうしたリソースをどう提供するのか、これを解決する必要があるだろう。事業を通した活性化には、この視点が欠かせないように思う。
その点で、僕が微力ながら貢献できることはあるのではないかと感じている。手始めにというわけではないが、実際に地元の企業を1社お手伝いさせてもらっている。

(特に企業価値の考え方は、ほとんど浸透していない。言ってみれば、闇雲に経営しているように見えて非常に危なっかしい。これでは、いくらいい製品やサービスを提供しても、長続きしない。うまくいったとしても、たまたま感が否めない。コックピットの計器を見ずに操縦しているような印象を受けるのだ。いい思いを持つことは大前提。それなしには事業をしてはならないとさえ思う。しかし、コックピットを見ずにそれを実現しようとしても、結果的に不幸な人を増やす可能性が高い。企業価値の考え方が浸透していないという点については、地方だから、都会だから、というのは関係ないけれど。)


では、地方活性化の方法が、事業を通してしかないかというと、実は別のルートもあるのではないかと思う。
それは、個人の資産をきちんと増やすことで、長い目でみて消費につながる、というルート。地方活性化というときに、こうした観点はほとんど話題になることはない。

家計の金融資産の都市別データなどというものは見たことがないが、多くの地方の家計のパターンは、資産のほとんどを地元の地銀への預金に回しているのではないか。
これでは10年定期預金でも年利0.5%の金利しかつかない(年利0.5%というのは、30年たっても100万円が116万円にしかならない)。
これは、個人にとって不幸なことだと思う。リスクをとらないがために、資産が増えない宿命を負っているようにしか見えない。

しかも、せっかく銀行に預けたお金は、どういう風に使われているかフォローし切れない。
さらに、銀行の融資は、いつでも引き出し可能な預金が原資であるがために、リスクはあるが可能性もあるという事業に、お金を回すことがしにくい。

そこを補完できるのは、直接金融しかない。
個人はもっと、いい事業にお金が回すことが自身の資産を増やすことになる、という機会に気づいて欲しいと思う。
いわば、地方にいながらにして「勝ち馬に乗る」ことも可能なわけだ。
実はそれが、長い目で見て地方を豊かにすることに繋がるのではないか?
この機会に気付かず、資産が増えず、消費に回らず、ジリ貧・・実にもったいない話だと思う。

それから、投資をとおして、いい情報に巡り合える、ということも大きいと思う。
単に投資しっぱなしで放置、というのも楽でいいと思う。
一方で、意識さえすれば投資をすることでアンテナに引っかかる情報も変わってくるだろう。情報への感度も研ぎ澄まされるようになるのではないか?
そういう意味では、コモンズ投信が目指す姿として、投資先企業をお客さまにしっかり紹介することの意義は大きいと思う。
お客さまが参加感を得ることで、物理的心情的なかい離を少しでも解消できるかも知れない。

案外、こういうことが地方の事業に対しても、大きなメリットがあるような気がしてならない。
コモンズ投信を、地方活性化の一つのプラットフォームにできればいいなと思う。
posted by nao at 12:56| Comment(2) | TrackBack(1) | 地方・地域 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

日経ビジネスオンライン「インサイターになろう」第2回

今回は、バリュークリエイトの佐藤明さんの記事です。
タイトルは、「株主総会はセレモニーから『本気の対話』へ
お楽しみください。

2009年07月02日

日経ビジネスオンラインで連載が始まります。

コモンズ投信バリュークリエイト佐藤明さんのタッグで、日経ビジネスオンラインで連載を始めることになりました。

タイトルは、「インサイターになろう 〜会社がわかる、社会がわかる〜」です。
インサイターとは、insight、つまり洞察を得る人、洞察を与えられる人、という意味です。

第1回目は、コモンズ社長の伊井さんです。
記事はこちらからどうぞ。

最初の1ページ目だけオープンなのですが、無料で会員登録できますので、ぜひ全文読んでみてください。

僕も何回目かに登場しますので、乞うご期待!

2009年06月29日

「ビジョナリー・カンパニー」は、間違い?

この時礼賛してはみたものの、ふと最近思ったのだが、「ビジョナリー・カンパニー」「ビジョナリー・カンパニー2」は、結論の部分だけ、論理学的に根本的な間違いを犯していないか?

AならばB、から導かれるのは、BならばA、ではなく、BでなければAでない、のはずだが。
タグ:書評 金融

コモンズ30塾にHOYAさんがいらっしゃいます。

明日は、コモンズ30塾です。
まずは、運用責任者の吉野が、マルキールさんに反論します。

それから投資先のHOYAさんを招いて、参加者の皆さんとQ&Aセッションをします。

まだ若干席に余裕があるので、もし明日の夜お時間ある方はぜひ!

お申込みはこちらからどうぞ。

プロフェッショナルということ

僕はこういう人とは仕事をしたくない。
例えば、閉まっていたドアを開けっ放しにして出ていく人。
例えば、閉まっていたドアを「閉まっていたから」という理由だけで閉める人。
例えば、閉まっている理由を表層だけでもっともらしく語るだけの人。

僕はこういう人と仕事がしたい。
ドアが閉まっていた本当の理由を突き止められる人。
閉まっているべき時と開いているべき時を整理できる人。
ドアの開閉を自動化する仕組みを考えられる人。
その仕組みを、ひとを楽しませる要素を盛り込んで作れる人。
そして、これらに喜びを感じる人。
posted by nao at 09:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

便利さと付加価値

よく聞く疑問。
「現在は、昔よりも色々なことが便利になった。
洗濯機があるから選択に時間がかからなくなった。
水道があるから水汲みに行かなくて済むようになった。
…なのに、なんで人間は今もゆったり生きられないのだろう?」

答えは簡単で、便利さと付加価値は違うから。
便利さを生むものが付加価値を生むとは限らないから。

人は生きるために、食わなきゃならない。
食いぶちが必要だ。
食いぶちの源は付加価値だ。
便利なものが出てくる。最初は他に誰もやっていないから、その便利なものは付加価値を生む。
そのうち、儲かるから他にやり始める人が出てくる。競争が激しくなる。
便利なものが生む付加価値はどんどん減っていく。
付加価値を生み続けるには、便利さだけでは足りないのだ。

だから、便利になってもゆったりはできない。
これはどこまで行ってもそう。
社会システムが資本主義な限り。
自身でゆったりするという選択をしない限り。

当たり前と思われるかもしれないが、これが当たり前じゃない。
当たり前じゃないから、バブルの発生。
新技術が生まれるたびに、期待が行きすぎてバブルが発生する。
便利さを生み出すものが、付加価値を生み出し続けられるとは限らない。

2009年06月25日

こういう発想は

賞賛に値する。そしてぜひ皆に共有したい。

http://alfalfa.livedoor.biz/archives/51478814.html

ガンダムやザクって意外に小さいんだな。
一番でかいのは、文字通り規格外で、笑える。

同じテーブルで比較することの価値を、改めて知らしてめてくれたことに感謝する。

その下のゴジラ・怪獣比較がまた・・。
惜しむらくは、スケールメモリが入っていてほしかった。
posted by nao at 12:33| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

電気自動車で皆が気づいていないこと

京都セミナー、まだまだ募集しておりますので、関西圏のかた、ぜひお出かけくださいませ。お会いするのを楽しみにしています。

ぐっちーさんのところで電気自動車ネタがあったのですが、触れられていなかった点があります。

最近はEV(Electric Viecle)って言い方が浸透しつつありますが、anyway、電気自動車のこれまでの課題は、充電時間と走行距離、だったわけです。

しかし、電池ごと取り換える仕組み、がこれを解決する可能性があります。
充電ステーションではなく、電池ステーション。
多数の電池を、電力の余っている夜間に充電して地下駐車場みたいなイメージでストックしておく。
車が来たら、時間かけて充電するのではなく、電池ごと取り換える。
車はそのままサヨウナラ、残された空電池は、電池ステーションで充電される。
これ、実際、イスラエルとデンマークで、すでに実験的に開始されています。

燃料電池車のアイデアもありますが、エネルギー損失から言って、電気自動車のほうが今のところ可能性が高いようです。
しかも、ステーションの建設コストが、充電ステーションと水素ステーションでケタ違い。
電池ステーションの建設&維持コストはどんなもんなんだろう?
走行距離あたりの燃料コスト(つまり電気代)も、ガソリンの数分の一。

しばらくはハイブリッド、そのうち、電気が家庭用、遠出はレンタル、みたいな使い方がをする人が多くなるんですかね?
車を保有するのではなく、カーシェアリングも進むかもしれませんし、そうするとますます走行距離の問題は小さくなる?

電気自動車って作り方簡単なので、このとき書いた方向にますます進みつつあるようで。

ここらあたり、清水典之「『脱・石油社会』日本は逆襲する」に出てきますので、ご参照に。やたら詳細だったりするのですが、そこはさすがにライターさん、読みづらいということはまるでなく、今のエネルギーの流れがよく分かります。
ただ、原子力発電所の排水温度によるCO2排出については、触れられていないですね。
(原発は二酸化炭素排出しないのでエコだ!という主張は、この海水温上昇によるCO2排出をカウントしていません。)

ちなみに、著者の清水典之さんは、僕がSAPIOのインタビュー取材に出た時に、インタビューしてくださったライターさんです。
その節はお世話になりました。


2009年06月23日

牟田直弘が無料座談会をしに京都に行きますよー

昨日のエントリは釣りだったわけではないですが(笑)、急きょ、京都で座談会を開催することになりました。
つい1か月前まで、運用調査の担当をしていたのですが、コモンズにはマーケティングの責任者がいなかったため、僕がやることになりました。

というわけで、今回はコモンズの仕事で京都にうかがいます。
マーケティングと言っても、ごり押しセールスがしたいわけではないので、ご安心を。(笑)
月曜の午後という時間帯ですが、出入り自由ですので、もしお時間あえば、ぜひお越しください。
内容は、一応、

○長期・参加型投資であなたも世の中もハッピーになるわけ
○投信立ち上げ物語
○コモンズ独自の仕組みとは?
○コモンズ独自の運用調査とは?

といった感じを考えていますが、その場に応じて、お客さまと色々なお話できればと思います。
ぜひ率直なご意見もうかがえればと思っています。

僕は元々、海外経済のエコノミストや外債ストラテジストをしていました。「空中戦」だけでなく、「地上戦」も知らなければならないと思い、その後企業アナリストになりました。ただ、株式市場があまりに短期目線ばかりで、本来の金融の価値があまり出せない、こらアカンと思い、会社を辞め、マーケットを通してでなく企業を直接ヘルプできればいいなと考えて、自分の事務所を立ち上げました。
そんなとき、現在リサーチアドバイザーをしてもらっている佐藤明さんと知り合い、こんなこと考えてるんだ!と言ったら、「紹介したい人がいる」ということで紹介してもらったのが、渋澤さん伊井さんだったわけです。

短期だけがまずいなら自分たちが長期投資をするプレーヤーになろう、もっと個人が参加できる健全な投信を作ろう、ということでコモンズ投信の立ち上げに関わることになったわけです。
(当初は「コモンズ」という名前さえないプロジェクトでした。)

あれ、投信立ち上げ物語に入りつつあるな・・。

続きは京都でってことで。
京都あるいはお近くのみなさま、お時間あればぜひお会いしましょう!

2009年6月29日(月) 13:30‐16:30 (出入り自由)
京都リサーチパーク 4号館2Fルーム4 
http://www.krp.co.jp/access/index.html
会費:無料
詳細・お申込みはこちら
http://www.commons30.jp/s2.html

2009年06月22日

経験レバレッジ

僕は、セミナーや講義を開催する側の人間である一方で、ご案内いただいて興味のあるものだったら、自分も参加します。
元来面倒くさがりですし、おもろくないものは時間の無駄なので手あたり次第参加することはありませんが、「これは!」と思うものにはお金を払っても参加します。

魅力的な人ってどういう人か?
僕にとっては、人と違った経験や知識、才能を持っており、それを伝えられる人です。
つまり、引き出しが一般の人と違っており、なおかつ多い人、こういう人は話をしていて、ためになるし、単純に楽しいです。
(結構おもろい人が多いのが、体育会系の人。特に女性アスリート。あと研究者も含めたマニア。それから、周りに左右されず自分の道を行く人。こういう「極端な人」というのは、話が面白いですよね。)

セミナーの意義は、スピーカーの話を聞いて、あるいはスピーカーや参加者と直接話をすることで、疑似体験を増やす、ということだと思います。そこで会う人が、思わぬ縁を持ったりします。僕はサラリーマンを辞めてから、人と出会う価値、を本当に実感しています。

よく、「本を読むよりも実体験」ということを言う人がいます。
それは確かにそのとおり。
でも、本は本で、疑似体験を増やす非常に有効なツールなわけです。
要は、使いよう。

おもしろ実体験を積んだ人はおもしろい。
でも実体験が同じなら、より多く疑似体験を積み、知識の引き出しが多く、かつそれを自分のものとして咀嚼している人のほうが、おもしろい。

マンガは今や文化の一つになっていますが、僕が小さい頃は、「漫画ばっかり読んで!!本を読みなさい!」と叱責を受ける対象でした。
でも、僕の人間性の形成に、大きな影響を持ったと、実感しています。
よいマンガに巡り合ったことは、とてもラッキーでした。
本にしろマンガにしろテレビにしろセミナーにしろ、要は媒体の違いであって、すべて疑似体験のツールです。

つまり、自分の経験にレバレッジを利かせる、ということ。
「経験レバレッジ」

レバレッジで大事なのは、バランス。
自己資本に比べて過大な借入は、バランスを欠くものですが、一方で、自己資本オンリーで借入ゼロというのも、事業によってはバランスを欠いた資本政策です。
経験も一緒。
実体験が乏しくて、他人の受け売りだけというのは、あまり魅力的でないですが、一方で、自分の実体験だけしか信じずに、他人の経験から学ぶことがないというのも、もったいない話です。

セミナーは、その人物に直接会えるので、その人の持つ空気感やキャラクターも伝わる、可能ならばインタラクティブに対話もできる、五感、六感を通して「感じる」ことができる、という点で優れたツールだと思っています。

だから、僕の関わるセミナーや講義などにはぜひ参加してほしいですし(笑)、期待を超える内容にしたいですし、僕も自分の興味のあるセミナーには積極的に参加したいと思っていますし、おもしろそうなものなら自分以外の人にも共有したいと思っています。
posted by nao at 14:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

友人が自由大学で講義をします。

お知らせし忘れて、ギリギリになってしまいました。
7月の毎週水曜日19:30から、ソウ・エクスペリエンス西村琢社長が、自由大学@世田谷ものづくり学校で、「未来の仕事」という講義をします。
西村さんは、若くして、「ものより思い出」のギフトを売る企業を立ち上げた、おもしろい経験の持ち主。
ご本人も、明るくて魅力的な人物です。
オフィスも何度か訪問したことがありますが、自由で楽しい、とてもいい空気で仕事されています。

講義内容は、第1回がイントロダクションとしてご本人の講義。
次の回からは、毎回おもしろいゲストを呼んできて、それぞれのかたの経験から「未来の仕事」を考える、という感じになっています。
おもしろそうです。
このメンツの経験を横取り出来て、28,000円の受講料は安いです。

僕自身、コモンズ投信の立ち上げに関わりながら、自分の事務所の仕事もしています。パソコンを持ち歩いているので、いつでもどこでもオフィスに早変わり。そういう意味では、従来の働き方とは異なるスタイルで仕事していますので、「もっと自由に価値を出していいんだよ」というメッセージを伝えるというのは、とても意義のあることだと思います。

お申込みは今週水曜までなので、ぜひお早めに。
http://www.freedom-univ.com/lecture/detail60.html

posted by nao at 12:57| Comment(0) | TrackBack(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月20日

イヴとアダムかアダムとイヴか 福岡伸一「できそこないの男たち」

問題。果たして、チンギス・ハーンの子孫は生きているか?


答え。生きている。その数、約1600万人。僕の書き間違えではない。

・・・
またしても、この人にはやられた。
右脳と左脳の魔術師。
汝の名は福岡伸一。

なぜ科学本を、これほどまでにドラマチックな物語に仕立て上げることができるのか?
読み始めたら最後、読み終わるまで、時間を心を支配される。
罪作りだ。
彼には前科がある。罪名は、「生物と無生物のあいだ」
生物は、分子が常に入れ替わりながら寿命の間だけ寄り集まっている動的均衡、といった頭をぶっ叩かれる定義を、ドラマチックな発見ストーリーで綴った珠玉作。

そして今度の罪名は「できそこないの男たち」。

物語は、アダムが先かイヴが先か、これを神学論争でなく、生物学の発見ドラマとして描き切っている。

気になる真相だが、ここに結論を書いたって、この本の魅力を損ねることには一向にならない。
アダムの肋骨からイヴが創られたのではない。イヴが、遺伝子を繋ぐための使い走りとして、アダムをつくったのだ。

そう、男は女のパシリなのだ。
メスの遺伝子を別のメスへ運ぶパシリ。
ママの遺伝子を、別の娘のところへ運ぶ単なる運び屋。
女が遺伝子を繋ぐため、環境の変化への耐性を得るよう多様性を確保するために、遺伝子を混ぜる媒体、それが男の正体。
その目的のために、男は、基本仕様の女から、急場しのぎでカスタマイズされた。
これがアダム創造の真相なのだ。
その歴史は、ひとりの人間が産まれるたびに毎回再現される。

あなたが女なら、赤ちゃんとして産まれる十月十日、受精卵から細胞分裂を繰り返し、次の遺伝子を繋ぐための女性器を作り上げ、基本仕様どおり女として生まれてきたのだ。
あなたが男なら、途中まで女になりかけて、ある遺伝子の命令で仕様変更させられ、突貫工事で男として生まれてきたことになる。

鶏と卵?
女がいなけりゃ、男は生まれない。
男がいなければ、女は生まれない?
ノンノン、男がいなくても女は生まれる。
あるカミキリムシの話で、世の男性は愕然とさせられることだろう・・。

所詮突貫工事のパシリ。男はなんと弱い存在か。
追い打ちのようだが、これは情緒を誘う表現なだけでない。事実として、生物学的に男のほうが弱いのである。
人間の平均寿命を見よ。置かれた環境の違いでは説明し切れない。
生物は、動的平衡。その過程で、ときおり変異した細胞が増殖する。普通は、免疫力が働いて事なきを得る。しかし、時間がたつほど、暴走を止められなくなる確率が高まる。
だから、人間は長生きするほどガンにかかる確率が上がる。
で、このガンに罹患する確率が、男女で大きな開きがあるのだ。60歳以降では男性の罹患率が女性の2倍になる。

・・
精子の頭に、ホムンクルスの幻影ではなく、2種のプロトタイプが見出され、そこから性決定遺伝子の探索競争が始まり、次第にイヴとアダムの始まりの真相が暴かれていく。
さながら、ダ・ヴィンチ・コード
を思い出させるが、こちらはあくまでノンフィクション。
それを文壇に上がっても遜色ないほどの上質な文学に仕上げた力量。
右脳と左脳の高度な融合とは、げに恐ろしや。


posted by nao at 20:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

マンガで読破シリーズ 太宰治「人間失格」



今年は太宰治生誕100年らしい。6月19日は彼の作品にちなんで、桜桃忌と言っていたが、今は太宰治生誕祭に名称変更したとか?青森だけ?
今日、テレビをザッピングしていたら、生誕を記念してか、豊川悦司主演の太宰治のドラマを再放送していた。途中からだったが、かなりいい出来で思わず最後まで見入ってしまった。チョー美人というわけではないが、何故か気になる伊藤歩が出ていたのもよかった。

最近、家の近くの本屋で見つけて何冊か買ったのが、「マンガで読破」シリーズ。
斜陽
もまあまだったし
舞姫
ファウスト
あたりも読んだのだが、今のところ
人間失格
が一番の出来。

主人公、大庭葉蔵(おおば ようぞう)は、通常の人よりもほんのちょっとだけ「その」傾向が強く、「それ」に引き摺り込まれ、バタフライ効果のように大きく転げ落ちていったが、本当は、誰もが人生を生きている限り大なり小なり抱えているもの。

心の弱さ。

物事を闇から見つめてしまう眼鏡をかけ、そしてその眼鏡をはずす術を知らない・・

「人間失格」は太宰の人生そのものか。

彼と僕の違いは何だろう?
僕は単に、違う眼鏡をかけるに至る環境で育ったという、幸運を持ち合わせただけ。


ちなみに、文学をマンガで描いたもので、僕の中で忘れられないのが「三四郎」。
夏目漱石そのものが珠玉ということもあるが、この漫画は漫画としてもかなり質の高いものだったと思う。画風が文学そのもの香り高いものだった。
美彌子に心を揺さぶられた三四郎に、自分の心を重ね合わせた記憶が鮮明に残っている。

「Stray sheep」

その言葉に、僕も同じように美彌子に心を揺さぶられたのだ。

しかし、誰によって描かれたものか忘れてしまった。
アマゾンで調べたら、三四郎をマンガ化したものは何冊か出ているようだが、どれかは分からない。

タグ:書評 マンガ
posted by nao at 20:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月15日

後悔の科学

コーネル大学のトーマス・ギロヴィッチによれば、
人は、直後には、「した」ことをより多く後悔し、
時間が経ってずっと後になると、「しなかった」ことを後悔するらしい。

直後 と それから後 は、どっちが長いだろう。
posted by nao at 08:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月14日

常に「これが最後かも」

三沢光晴がリング禍で・・。2代目タイガーマスクのご冥福を。

人生どこでストップかけられるのか、誰にもわからない。

だから今日もno regret lifeを。

正確には、regret minimization life

なるべくあとで後悔しない選択をしていこう。

幸せを最大化しようとすると貪欲になる。

後悔を最小化するなら優しくなれるかも。

好きな人には好きと言っておけ。

愛する人との軋轢は終わらせとけ。

常に「これが最後かも」と思えば、あらゆることがもっと愛しくなるかも。

10年後の自分は今の自分を許せるか?

「誰か」の人生をなぞるのはやめよう。

犠牲を強いるだけの人と付き合っているヒマはない。

あなたには他にもたくさん味方がいるよ。

あなたはあなたの人生を描こう。

必ず来る「いつか」が来るまで、さ。

僕は最期に「あー結構おもろかった。ありがとね!」と言いたい。
posted by nao at 16:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月13日

我や青山にSHIHOが来た

毎週土曜19時からTBSで、爆笑問題・黒柳徹子MCの「キズナ食堂」という番組をやっています。
今日の放送は、モデルのSHIHOさんが登場します。
木村拓哉主演Mr.Brainの番宣を兼ねて、ゲストとして出演するようですが、先日その収録を「我や 青山店」でやりました。
で、僕もちょっとだけ覗かせてもらいました。

SHIHOさんは、20代後半〜30代女性のアイコンですね。ヨガなどを実践されているようで、食べ物もオーガニック、マクロビオティックに詳しいという話。
森三中にヘルシーな食事法を紹介する、という設定で、我やが舞台になったようです。

SHIHOさんは、ナチュラルなイメージでしたが、先日はやや濃い目のアイライン。さすがにきれいでしたよ。思ったよりでかかった。いい意味で細すぎず、健康的な感じがしました。
森三中の三人は、非常にフレンドリーで礼儀正しい人たちでした。ちっちゃくてかわいらしかった。

エリアマネジャーの小鉄さんもメニューの説明をしていたので、番組に登場するかも?

というわけで、SHIHOさんみたいに健康的な美を求めたかったら、我や青山店・我や代々木上原店へどうぞ、という宣伝エントリ。
でも、飲み食いして美容健康って、すばらしいでしょ?
SHIHOファンの方は特別に座った席に案内しちゃいますか、小鉄さん。

キズナ食堂、ぜひ観てみてください。

我やは、ケータリングもやっているのですが、福山雅治さんもよくご利用いただいているようです。
(ファン会報か何かでご紹介いただいたようで、ありがたい話ですね。)
ホームパーティなんかする場合、ぜひ利用してみてください。

芸能人のかたたち、さすがに食事に気をつけてらっしゃる方が多いみたいですね。

posted by nao at 12:09| Comment(0) | TrackBack(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月09日

昨日の朝日新聞の朝刊

アップし忘れましたが、昨日の朝日新聞の朝刊に
コモンズ会長の渋澤さんの記事が載っていたようです。

もしよければ、添付記事を拡大して読んでみてください。
朝日新聞朝刊090608.pdf
posted by nao at 09:20| Comment(0) | TrackBack(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

槇村さとる

大事なのは、誰と出会うか
そしてその信頼に応えること

他人を利用しようとする者、
他人に犠牲を求める者は、
やわらかく、しかしはっきりと拒否すること
posted by nao at 08:25| Comment(0) | TrackBack(0) | ちょっといい言葉 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

お知り合いの企業が人を募集しています。

渋谷にあるベンチャー企業が、人を募集しています。
フルタイムじゃなくていいので、毎日何時間か働ける人。
主婦のかた、子育て期間のかたなんかには、マッチする話じゃないかと思います。
条件等、詳細はこちらに連絡をしてください。
posted by nao at 08:22| Comment(0) | TrackBack(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする