ダノンがヤクルト株の買い増しをしようとしている。
ヤクルトには、ファンドマネジャー時代に一度取材に行ったことがある。
印象的だったのは、彼らの日本語のIR資料と英語のIR資料の差が、非常に大きかったこと。こういう現象はあまり見たことがなかった。
ヤクルトは、国内では非常にしっかりしたブランドを持ち、乳酸菌分野での大きな技術的アドバンテージを持っており、かつ海外売上も確実に伸ばしている。特に、新興国での売上拡大が見込まれるため、やりようによっては非常に期待のできる企業なのだが、ただ、いかんせん経営のスピード感が不足している印象は拭えなかった。
日本語のIR資料を詳細に見ても、経営に、資本効率やスピード感を感じさせるものは少なかった。あれだけの強みとブランドを持ち、海外展開も進展しているにもかかわらず、ROEが5%程度というのは、いかにも低い。
企業価値は、ROIC‐WACCの積み重ねなので、ROICの代理変数としてのROEがこの数字ならば、よほど規模拡大スピードが高くないと、企業価値の上昇は随分マイルドなものになってしまう。
一方で、英語のIR資料のメッセージは、日本語のそれと、大きなかい離があることに気づいた。
たとえば英語のアニュアル・リポートを読むと、資本の効率性を重視して、スピード感を持って企業価値を高めていく姿勢が書かれてある。
日本語と英語の資料で、こんなに経営姿勢の表現が違う企業は、ほとんど見たことがない。
取材時にそうした疑問をぶつけたところ、どうやらダノンのノウハウが一部導入されているようだった。というよりも、ダノン向けのメッセージとして、体裁を整えた、というのが、もしかしたら事実に近いのかな、という印象だった。
結局、投資はしなかった。
非常に素晴らしい強みを持った企業で、方向性も正しいと思ったのだが、経営の効率性やスピード感の不足について、そこを重視して経営改革していく姿勢は感じられなかった。せっかくダノンの資本が入っているのだから、その利点を思い切り利用してやればいいのに。
その後の株価の推移を見ると、この投資判断は間違っていなかったと思う。
と同時に、もし本当に「体裁」だけで、このままのスピード感や経営効率でよしとしているならば、それは業績拡大のスピードにも表れるはずで、そうなったときダノンはきっとそのまま静観することはないだろうなぁ、と思っていた。
で、今回の騒動。
むべなるかな、という印象がある。
あくまで想像だが、ヤクルトが、スピード感を持って企業価値を拡大させるような姿勢を持っていたら、そして実際に株価にそれが反映されていたら、ダノンも無理なことをしてこなかったのではないか。
投資先の企業がうまいことやってくれていたら、それが一番だし、変に関係を悪くするような必要はないものだ。
しかも、今回の件は、ダノン単独でやっているわけではなく、ヤクルト本社のやり方が気に入らない販社もダノンの後押しをしている、との報道もある。
こういう場合、経営の効率性やスピード感といった真っ当な話とはまた違う力学が働いていたりする場合が多いんだけど、果たして。
今回の件が、どういう展開になるのかはよくわからない。
個人的には、日本のよいものが外国資本に次々に買われていくのは、なんだかなー、という思いがある。一方で、マネジメントがうまい海外企業ならば、買収されたほうが、より一層世の中をよくするのかもしれない、とも思う。
実は、似た構図の企業は、結構ある。
日本の食品関連の企業って、いいブランド持っているのに、資本効率の低い企業が多いんだよなぁ。
もちろん、こういう構図は食品企業に限らないのだけれど。
人間、やはり目標を持たないと、そちらの方向には進まないもの。もちろん、目標さえ持てば物事が進むと言うつもりはないのだが、まずは的確な目標を持つことは第一歩。人間の集まりである企業も同じですね。
経営上の重点事項に、投下資本利益率と成長スピードを入れて、目標数字を明確にする。
それを実現するための作戦を具体化する。
現場まで浸透させて、モニターし、PDCI的に回していく。
なんてことをやっていただけたら…
今のうちですぞよ。
(自分のところの事業はどうなのか、というのは、完全に棚に上げております。笑
ヤクルトさん、偉そうなこと言ってゴメンナサイ。)
本当は、何か圧倒的な強みを持って、ゆるゆる生きていけたら、それが一番幸せなのかもしれないけれど、なかなかそうはいかないのが資本主義の世の常。
ものすごいニッチ市場じゃない限り、予想もしないような形で代替されるか、あるいはガバナンスの問題で自壊しちゃうことも多い。
なんて、つらつら余計なお世話なことを考えてきたけれど、Lカゼイシロタ株の効果を信じて、今も時折ヤクルトを飲んでいる一ファンとしては、世界に誇れるジャパンブランドとして、ヤクルトさんにはバリバリ頑張ってもらって、世界の人々のお通じをブリブリ促進していただきたいものでございます。
大塚製薬のポカリスエットとともに、「日本のコカコーラ」みたいな存在を目指していただけたら。
あのなんとも言えない母性本能(父性本能?)をくすぐる容器のまま、2リットルサイズとかで世界中で売りまくっていただければと。笑
(保存の問題や飲む量の制限で実現しないのかもしれませんが。)
2012年05月17日
instagramのfacebookによる買収に思うこと
随分前に書いて、不明な点も多いので放置していたのですが、一応アップしておきます。
-----------------
18か月で10億ドルの値がついて、あっという間に億万長者、ってことばかりが語られていますが、ちょっと別の観点から書いてみたいと思います。
●Exitの多様化
まず、ベンチャー企業のexitが、IPOからM&Aに移ってきているというと。
Exitの方法が多様化するのは、歓迎すべきことだと思います。
●ベンチャーのマネタイズ
ただ、仕事柄、ベンチャー経営者と会ったりするのですが、バイアウト狙いだからマネタイズの方法をあまり考えていない、という風潮が強いことには、懸念を感じています。
「タダでサービスして、ユーザー数をひたすら拡大して、企業価値が上がったところで、事業ごと売却する。マネタイズは、売却先が考える。」
しかも、こういう風潮を、投資家側も助長しているフシがある。
「マネタイズの方法なんて、別にいいんだよ。事業が売れれば。」
よく例に出されるのが、Amazon。
最初、マネタイズが進まずに赤字続きだったが、今や押しも押されぬネット小売のマンモス。
ただ、誤解してはいけないのが、マネタイズの時期が遅い、ということと、そもそもマネタイズの方法を考えついていない、というのは、決定的に違うというとこです。
マネタイズがいつまでもできないと、資本を食いつぶすだけで、だんだん足元を見られ始めます。
やろうと思えばいつでも稼げる、という状態を作っておくことは、とても重要です。
マネタイズを急ぐがあまり、ユーザー数が集まらずに小さくまとまってしまう、という批判もあると思います。
確かに、稼ぐために小さな中小企業にまとまってしまう、ということはベンチャーとして避けたいところですが、一方で、サービスに価格をつけたら広がらない、って時点で、たいしたサービスではないのかもしれません。
●買収価格について
なぜか色々記事を見てみたんですが、一つ不明な点が。
10億ドルでの買収ということはわかったのですが、10億ドルで株式の何%を売ったのか、どこの記事にも出ていません。100%の完全買収?それとも100%じゃないのか?
これがわからないと、いくらの時価総額を想定しての買収なのか全く分からないのですが、誰もこれに触れていない、ってのは一体…?
(まあ、要するに皆さん、したり顔で評論するものの、実際にはよくおわかりでないということか、おっと、誰か来たようだうぇrちゅいおpldgfhgjhk)
気を取り直して、仮に100%で10億ドルなら、日本円で約800億円の時価総額。
Instagramの財務状況を知る由もないですが、売上はほぼゼロなのでPL上稼ぎがあるわけではない。BS側は、資本を大きく食いつぶす投資が必要なわけではないと思いますので、サーバー代、開発費、人件費、家賃などなどランニングコストで資本を食っている状態なんですが、まあ13人なんでたいしたことないでしょう。というわけで、おそらく、BS上、バリュエーションに特別影響を及ぼすようなものはないと推察されます。
ってことは、バリュエーションとしてPERから考えても、まあそう問題はないよねってことになります。
800億円の時価総額を正当化する収益をPERで考えてみます。
仮に通常運転になった時の将来PER15倍として、毎年税引き後の純利益を50億円強稼ぎ出すビジネスなら正当化されます。税前の営業利益ベースで90億円ってところでしょうか。
現在3000万人の利用者数らしいので、全部アクティブユーザーとして、一人あたり毎年300円の営業利益。
利用者数がこれからも増加し続けるならば、まあ、そんなに高い買い物じゃないのかな、という印象。
一方で、この分野、意外に参入障壁が高くないってことを考えると、マネタイズはそう簡単でもないのかなぁ、なんて風にも思います。facebookが買うと、instagramのマネタイズは途端に楽になるのかな?そんなビジネスに仕上げられるんだっけ?
以上は、あくまで100%を10億ドルで買収した場合の試算です。
100%じゃないとしたら、それだけ収益のハードルが上がるということです。
どなたか、この買収比率ご存じのかたいらっしゃいませんか〜?
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18か月で10億ドルの値がついて、あっという間に億万長者、ってことばかりが語られていますが、ちょっと別の観点から書いてみたいと思います。
●Exitの多様化
まず、ベンチャー企業のexitが、IPOからM&Aに移ってきているというと。
Exitの方法が多様化するのは、歓迎すべきことだと思います。
●ベンチャーのマネタイズ
ただ、仕事柄、ベンチャー経営者と会ったりするのですが、バイアウト狙いだからマネタイズの方法をあまり考えていない、という風潮が強いことには、懸念を感じています。
「タダでサービスして、ユーザー数をひたすら拡大して、企業価値が上がったところで、事業ごと売却する。マネタイズは、売却先が考える。」
しかも、こういう風潮を、投資家側も助長しているフシがある。
「マネタイズの方法なんて、別にいいんだよ。事業が売れれば。」
よく例に出されるのが、Amazon。
最初、マネタイズが進まずに赤字続きだったが、今や押しも押されぬネット小売のマンモス。
ただ、誤解してはいけないのが、マネタイズの時期が遅い、ということと、そもそもマネタイズの方法を考えついていない、というのは、決定的に違うというとこです。
マネタイズがいつまでもできないと、資本を食いつぶすだけで、だんだん足元を見られ始めます。
やろうと思えばいつでも稼げる、という状態を作っておくことは、とても重要です。
マネタイズを急ぐがあまり、ユーザー数が集まらずに小さくまとまってしまう、という批判もあると思います。
確かに、稼ぐために小さな中小企業にまとまってしまう、ということはベンチャーとして避けたいところですが、一方で、サービスに価格をつけたら広がらない、って時点で、たいしたサービスではないのかもしれません。
●買収価格について
なぜか色々記事を見てみたんですが、一つ不明な点が。
10億ドルでの買収ということはわかったのですが、10億ドルで株式の何%を売ったのか、どこの記事にも出ていません。100%の完全買収?それとも100%じゃないのか?
これがわからないと、いくらの時価総額を想定しての買収なのか全く分からないのですが、誰もこれに触れていない、ってのは一体…?
(まあ、要するに皆さん、したり顔で評論するものの、実際にはよくおわかりでないということか、おっと、誰か来たようだうぇrちゅいおpldgfhgjhk)
気を取り直して、仮に100%で10億ドルなら、日本円で約800億円の時価総額。
Instagramの財務状況を知る由もないですが、売上はほぼゼロなのでPL上稼ぎがあるわけではない。BS側は、資本を大きく食いつぶす投資が必要なわけではないと思いますので、サーバー代、開発費、人件費、家賃などなどランニングコストで資本を食っている状態なんですが、まあ13人なんでたいしたことないでしょう。というわけで、おそらく、BS上、バリュエーションに特別影響を及ぼすようなものはないと推察されます。
ってことは、バリュエーションとしてPERから考えても、まあそう問題はないよねってことになります。
800億円の時価総額を正当化する収益をPERで考えてみます。
仮に通常運転になった時の将来PER15倍として、毎年税引き後の純利益を50億円強稼ぎ出すビジネスなら正当化されます。税前の営業利益ベースで90億円ってところでしょうか。
現在3000万人の利用者数らしいので、全部アクティブユーザーとして、一人あたり毎年300円の営業利益。
利用者数がこれからも増加し続けるならば、まあ、そんなに高い買い物じゃないのかな、という印象。
一方で、この分野、意外に参入障壁が高くないってことを考えると、マネタイズはそう簡単でもないのかなぁ、なんて風にも思います。facebookが買うと、instagramのマネタイズは途端に楽になるのかな?そんなビジネスに仕上げられるんだっけ?
以上は、あくまで100%を10億ドルで買収した場合の試算です。
100%じゃないとしたら、それだけ収益のハードルが上がるということです。
どなたか、この買収比率ご存じのかたいらっしゃいませんか〜?
2012年04月13日
織田信長と武田信玄の違いにみる「選択と集中」の本質
「選択と集中」はよく、事業ドメインを絞って勝負すること、のように思われがちだが、それは本質を外している。
絞った事業分野のマーケットがぽしゃったらどうするの?
そもそも、何のために「選択と集中」をするのか?
それは、経営リソースが限られているから、に他ならない。
限られた経営リソースを、無駄遣いせずに効果的に活用するため。
別に経営リソースを有効に無駄づかいなく活用することができるならば、事業ドメインを一つに絞る必要なんてない。
一番いいのは、その企業の情熱と強みにフォーカスしつつ、一方で、ユーザーや用途は分散されていた方がいい。
事業ドメインを一つに絞る、ということが「選択と集中」の本質ではない。
ソフトバンクの孫正義氏に関する本を読んでいて出てきたエピソード。
孫さんとは直接関係ないのだが、それは織田信長と武田信玄の戦い方の違いについてだった。
武田信玄は、甲斐の国から360度に戦いをしている。彼の目的は、自分の領土を守り、拡大することだった。そのため、四方の敵全部と戦っている。また、それだけの戦いが出来るだけの戦力が、武田軍にはあった。
一方、織田信長は、自国、尾張の国から京都までの直線にある敵としか、ほとんど戦っていない。尾張と京都の直線にない相手とは、戦いを避けて同盟を結んでいった。
違いは、彼の目的が自国の防衛・繁栄にあったのではなく、天下を取る、ということにあったから。
これこそが、「選択と集中」の本質だ。
つまり、「選択と集中」は、極めて合目的的な概念だということ。
「選択と集中」=事業を絞ること、なんて考えているとしたら、本質を見誤る。
*「選択と集中」に関する過去のエッセイ
●選挙にも投資にも興味ないかたへ 選挙も投資も「美人投票」では面白くない! 2009年08月25日
●「The Four Principle of Enduring Success ヨーロッパ企業の興亡に学ぶグレートカンパニーの条件」 2008年02月04日
●比較優位に足りないもの2 〜アウトソースが常に正しいわけじゃない 2007年08月21日
絞った事業分野のマーケットがぽしゃったらどうするの?
そもそも、何のために「選択と集中」をするのか?
それは、経営リソースが限られているから、に他ならない。
限られた経営リソースを、無駄遣いせずに効果的に活用するため。
別に経営リソースを有効に無駄づかいなく活用することができるならば、事業ドメインを一つに絞る必要なんてない。
一番いいのは、その企業の情熱と強みにフォーカスしつつ、一方で、ユーザーや用途は分散されていた方がいい。
事業ドメインを一つに絞る、ということが「選択と集中」の本質ではない。
ソフトバンクの孫正義氏に関する本を読んでいて出てきたエピソード。
孫さんとは直接関係ないのだが、それは織田信長と武田信玄の戦い方の違いについてだった。
武田信玄は、甲斐の国から360度に戦いをしている。彼の目的は、自分の領土を守り、拡大することだった。そのため、四方の敵全部と戦っている。また、それだけの戦いが出来るだけの戦力が、武田軍にはあった。
一方、織田信長は、自国、尾張の国から京都までの直線にある敵としか、ほとんど戦っていない。尾張と京都の直線にない相手とは、戦いを避けて同盟を結んでいった。
違いは、彼の目的が自国の防衛・繁栄にあったのではなく、天下を取る、ということにあったから。
これこそが、「選択と集中」の本質だ。
つまり、「選択と集中」は、極めて合目的的な概念だということ。
「選択と集中」=事業を絞ること、なんて考えているとしたら、本質を見誤る。
*「選択と集中」に関する過去のエッセイ
●選挙にも投資にも興味ないかたへ 選挙も投資も「美人投票」では面白くない! 2009年08月25日
●「The Four Principle of Enduring Success ヨーロッパ企業の興亡に学ぶグレートカンパニーの条件」 2008年02月04日
●比較優位に足りないもの2 〜アウトソースが常に正しいわけじゃない 2007年08月21日
2012年04月03日
先輩方の残す負債ばかりに目を向けないで、先輩方の築いた資産を利用しよう
日本の大きな問題の一つとして、財政(含む年金)の問題がある。
簡単に言えば、世代間の不公平の問題。
皆もどこかで見たことがあるかもしれないが、年代によって、払った額と受け取った額の差し引きに、大きな不公平が生じる。当然、若い年代になるほど割を食う。
その分、若い年代が稼ごうにも、日本は消費世代人口の減少とともに、内需の曲がり角を迎える。
少子化で労働力が足りなくなるから、外国人を受け入れようだの、高齢者を活かそうだの、女性の就労率を上げようだのといった話になる。
いや、これ自体に反対しているわけではないが、これらは、経済を供給側からしか見ていない議論。潜在成長力を上げよう、という議論。
ただ、今は、どちらかというと、需給ギャップがマイナスの時機。
つまり、供給を伸ばすどころか、需要不足で過剰供給になっているのが実態。
しかも、需要不足を解消しようにも、消費に回るお金は増えていない。労働分配率が低下しているから。
企業が稼ぐ付加価値のうち、賃金に回る割合が増えないのだ。
上昇する資源価格により付加価値は低下し、稼いだ付加価値も、労働者ではなく株主側に回る割合が大きくなった、というのがここ10年。
だから、いくら規制しようが、企業は労働賃金を抑え、それを変動費化しようとするのが合理的になる。
当然、年代の高い人は既得権者として、企業に居座り、その分、若い世代が、労働力の変動費化のしわ寄せをもろに受けている。
つまり、若い世代は、ストック面で、財政や年金という先輩世代の負債を引き受けると同時に、フロー面でも、供給過剰経済とグローバルな経済の大きな潮流のしわ寄せを受けて、稼ぎも減っている。
政治を変えようにも、世代間の人口は、若い世代ほど少ない。そのうえ、投票率も、これまた若い世代ほど低い。
ただ、若い世代なんて、「通常運転」なら、知識もまだ少ないし、政治に関心が薄いのも当然かもしれない。
つまり、これを逆転させるほどの「せっぱつまった感」はまだないということだし、そういう意味ではまだ通常運転なのだろう。
で、誰が悪いんだっけ?
誰かのせいにして、何か変わるんだっけ?
こうした世代間不公平の話には、圧倒的に抜けている観点がある。
先輩たちから受け取る負債の反対側には、同じように先輩たちから受け取る資産があるはずなのだ。
これをもっと利用しない手はない。
で、こうした資産は目に見える有形資産だけじゃない。
アジアの新興国に仕事で行くとよくわかる。
「日本人」の信頼度がいかに高いか。
一部の、日本のことをあまり好きではない国は別として、その他の国や地域での、日本人への信頼感は、当の日本人である僕が驚くほどだ。
これは、単に「親日的」というレベルではない。
よく言われてきた日本製品のブランド力、というレベルでもない。
そういったレベルを超えて、日本人に対する「信頼感」「信用度」が、驚くほど高いことを感じるのだ。
僕が各国のトップビジネスパーソンたちにそれ程苦労せずに会えるのは、僕個人への信頼だけでは説明がつかない。僕は今となっては大企業の肩書を背負っているわけではない。もちろん、何をしている人間で何をしてきたか、これから何をしようとしているか、というのは伝えるものの、それまで僕のことを詳しく知らなかったことを考えると、おそらく「日本人だから」ということが、有利に働いていることは間違いない。
ビジネスをする上で、信頼がないということは、すなわちコストがかかることを意味する。
それを、日本人はかなりの部分でクリアしているのだ。
おそらくそれは、日本人の国民性とともに、今はまだ保持している経済力も、そのブランドのバックにあるはず。
(少なくとも、アジア新興国の人たちは、まだそう思ってくれている。)
たとえば、ある国での日本人経営者。
彼は、その分野の専門家でもなんでもなかった。おそらく、日本国内にいたら、この分野でズブの素人がこうした企業の経営者にいきなりなる、なんてことは起こり得ない。
でも、その国では、日本人、ということでの信頼感が生きる。
加えて、彼を経営者にすることで、日本の資本が入ってくることを期待されている。
別の例。インドネシアでは、日本だけ自動車の関税が低い。なぜこんなことがまかり通っているかというと、、、
太平洋戦争で日本が敗れた後、インドネシアには宗主国であるオランダが再び己が領土にしようと乗り込んできた。そこから4年にわたって独立戦争が繰り広げられるのだが、敗戦後の日本兵がインドネシアに残り、インドネシア兵とともに独立戦争を戦った。インドネシア人は、これに大変な感謝を示してくれる(僕が戦ったわけではないのに)。
もちろん、その後の関係性の積み重ねは当然あるだろうが、インドネシア人に聞くと、必ずこのエピソードに行きつく。
誰がこうした信頼を獲得したのだ?
目に見える形での社会資本だけでなく、こういった無形の資産も、実は先輩世代が築きあげてきたものだ。
僕は、先輩方に媚を売りたいとか、そんな気は全くない。
世代間不平等は、とても大きな問題だと思っている。
ただ、評価はフェアであるべきだと思う。
若い世代は、先輩方からの負の遺産にばかり目を向けるのではなく、正の資産をもっと利用する前向きな姿勢があってもいい。
残念なことに、こうした資産は、ほおっておくと、その資産価値がどんどん低下する。
海外に行くと、必ず聞かれる。
「中国人や韓国人は来ている。なぜ日本人は来ないのだ?」
このままでは、10年、いや5年もすると、日本の存在感は薄れ、こうした正の資産も劣化しかねない。
もちろん、日本国内でも伸びる分野はあるし、開拓できる市場はある。
海外市場を取りに行かなければ生きていけない、と言うつもりはない。
ただ、平均的にはやはり、日本の内需の成長率は、こうした海外の新興市場の伸びには後れを取るだろう。
こうした海外の成長市場を取りに行く姿勢をもった人は、「視界の6割」を有効活用できるだろう。
この時、僕らが想像している以上に、先輩方の残す資産は、力を発揮してくれるはずだ。
(あ、現地の経済や市場、制度、文化、それから為替の行方については、羅針盤が必要ですよ。必要な時は、当事務所に一度ご相談くださいね。笑)
簡単に言えば、世代間の不公平の問題。
皆もどこかで見たことがあるかもしれないが、年代によって、払った額と受け取った額の差し引きに、大きな不公平が生じる。当然、若い年代になるほど割を食う。
その分、若い年代が稼ごうにも、日本は消費世代人口の減少とともに、内需の曲がり角を迎える。
少子化で労働力が足りなくなるから、外国人を受け入れようだの、高齢者を活かそうだの、女性の就労率を上げようだのといった話になる。
いや、これ自体に反対しているわけではないが、これらは、経済を供給側からしか見ていない議論。潜在成長力を上げよう、という議論。
ただ、今は、どちらかというと、需給ギャップがマイナスの時機。
つまり、供給を伸ばすどころか、需要不足で過剰供給になっているのが実態。
しかも、需要不足を解消しようにも、消費に回るお金は増えていない。労働分配率が低下しているから。
企業が稼ぐ付加価値のうち、賃金に回る割合が増えないのだ。
上昇する資源価格により付加価値は低下し、稼いだ付加価値も、労働者ではなく株主側に回る割合が大きくなった、というのがここ10年。
だから、いくら規制しようが、企業は労働賃金を抑え、それを変動費化しようとするのが合理的になる。
当然、年代の高い人は既得権者として、企業に居座り、その分、若い世代が、労働力の変動費化のしわ寄せをもろに受けている。
つまり、若い世代は、ストック面で、財政や年金という先輩世代の負債を引き受けると同時に、フロー面でも、供給過剰経済とグローバルな経済の大きな潮流のしわ寄せを受けて、稼ぎも減っている。
政治を変えようにも、世代間の人口は、若い世代ほど少ない。そのうえ、投票率も、これまた若い世代ほど低い。
ただ、若い世代なんて、「通常運転」なら、知識もまだ少ないし、政治に関心が薄いのも当然かもしれない。
つまり、これを逆転させるほどの「せっぱつまった感」はまだないということだし、そういう意味ではまだ通常運転なのだろう。
で、誰が悪いんだっけ?
誰かのせいにして、何か変わるんだっけ?
こうした世代間不公平の話には、圧倒的に抜けている観点がある。
先輩たちから受け取る負債の反対側には、同じように先輩たちから受け取る資産があるはずなのだ。
これをもっと利用しない手はない。
で、こうした資産は目に見える有形資産だけじゃない。
アジアの新興国に仕事で行くとよくわかる。
「日本人」の信頼度がいかに高いか。
一部の、日本のことをあまり好きではない国は別として、その他の国や地域での、日本人への信頼感は、当の日本人である僕が驚くほどだ。
これは、単に「親日的」というレベルではない。
よく言われてきた日本製品のブランド力、というレベルでもない。
そういったレベルを超えて、日本人に対する「信頼感」「信用度」が、驚くほど高いことを感じるのだ。
僕が各国のトップビジネスパーソンたちにそれ程苦労せずに会えるのは、僕個人への信頼だけでは説明がつかない。僕は今となっては大企業の肩書を背負っているわけではない。もちろん、何をしている人間で何をしてきたか、これから何をしようとしているか、というのは伝えるものの、それまで僕のことを詳しく知らなかったことを考えると、おそらく「日本人だから」ということが、有利に働いていることは間違いない。
ビジネスをする上で、信頼がないということは、すなわちコストがかかることを意味する。
それを、日本人はかなりの部分でクリアしているのだ。
おそらくそれは、日本人の国民性とともに、今はまだ保持している経済力も、そのブランドのバックにあるはず。
(少なくとも、アジア新興国の人たちは、まだそう思ってくれている。)
たとえば、ある国での日本人経営者。
彼は、その分野の専門家でもなんでもなかった。おそらく、日本国内にいたら、この分野でズブの素人がこうした企業の経営者にいきなりなる、なんてことは起こり得ない。
でも、その国では、日本人、ということでの信頼感が生きる。
加えて、彼を経営者にすることで、日本の資本が入ってくることを期待されている。
別の例。インドネシアでは、日本だけ自動車の関税が低い。なぜこんなことがまかり通っているかというと、、、
太平洋戦争で日本が敗れた後、インドネシアには宗主国であるオランダが再び己が領土にしようと乗り込んできた。そこから4年にわたって独立戦争が繰り広げられるのだが、敗戦後の日本兵がインドネシアに残り、インドネシア兵とともに独立戦争を戦った。インドネシア人は、これに大変な感謝を示してくれる(僕が戦ったわけではないのに)。
もちろん、その後の関係性の積み重ねは当然あるだろうが、インドネシア人に聞くと、必ずこのエピソードに行きつく。
誰がこうした信頼を獲得したのだ?
目に見える形での社会資本だけでなく、こういった無形の資産も、実は先輩世代が築きあげてきたものだ。
僕は、先輩方に媚を売りたいとか、そんな気は全くない。
世代間不平等は、とても大きな問題だと思っている。
ただ、評価はフェアであるべきだと思う。
若い世代は、先輩方からの負の遺産にばかり目を向けるのではなく、正の資産をもっと利用する前向きな姿勢があってもいい。
残念なことに、こうした資産は、ほおっておくと、その資産価値がどんどん低下する。
海外に行くと、必ず聞かれる。
「中国人や韓国人は来ている。なぜ日本人は来ないのだ?」
このままでは、10年、いや5年もすると、日本の存在感は薄れ、こうした正の資産も劣化しかねない。
もちろん、日本国内でも伸びる分野はあるし、開拓できる市場はある。
海外市場を取りに行かなければ生きていけない、と言うつもりはない。
ただ、平均的にはやはり、日本の内需の成長率は、こうした海外の新興市場の伸びには後れを取るだろう。
こうした海外の成長市場を取りに行く姿勢をもった人は、「視界の6割」を有効活用できるだろう。
この時、僕らが想像している以上に、先輩方の残す資産は、力を発揮してくれるはずだ。
(あ、現地の経済や市場、制度、文化、それから為替の行方については、羅針盤が必要ですよ。必要な時は、当事務所に一度ご相談くださいね。笑)
2012年03月30日
テレビをこうして作ってみては? 〜未来の消費者は何をありがたいと思うのか
視界の6割を広げるために 〜経済のターニングポイントを読む
未曾有の赤字を記録したシャープが、フォックスコンの資本を受け入れることになった。
まあ、そういう世の中の流れだよね、という感じがするが、株価が一番安くなった時に買われることについては、なんだかなぁーと思わずにはいられない。
続きを読む
まあ、そういう世の中の流れだよね、という感じがするが、株価が一番安くなった時に買われることについては、なんだかなぁーと思わずにはいられない。
続きを読む
2012年03月26日
昨日の追記:亡くなった後輩の嫁が、メッセージをくれた。
後輩の嫁が、昨日のエントリーを読んで、メッセージをくれた。
(また載せちゃうけどゴメンな。)
「…お葬式のことは何にも気にしないでください。○○は形式にこだわらない人です。先輩もよくご存じだと思います。きっと笑ってますよ。」
わかってる。きっと俺が死んだときもそう思うだろうから。
でも、10年間喉にちょっとだけ引っかかっていた小骨が、すっきり流れる思いがした。
泣けた。ありがとう。(外だったから、人から隠れるのがたいへんだった。笑)
旦那に負けず、素晴らしい女性だ。
そして、このメッセージには、どこにも過去形がなかった。
あいつは、俺以外にも、色んな人の尻を今も蹴っ飛ばしているのだろう。
(また載せちゃうけどゴメンな。)
「…お葬式のことは何にも気にしないでください。○○は形式にこだわらない人です。先輩もよくご存じだと思います。きっと笑ってますよ。」
わかってる。きっと俺が死んだときもそう思うだろうから。
でも、10年間喉にちょっとだけ引っかかっていた小骨が、すっきり流れる思いがした。
泣けた。ありがとう。(外だったから、人から隠れるのがたいへんだった。笑)
旦那に負けず、素晴らしい女性だ。
そして、このメッセージには、どこにも過去形がなかった。
あいつは、俺以外にも、色んな人の尻を今も蹴っ飛ばしているのだろう。
2012年03月25日
今日はとてもいい日だった。またアイツに、尻を思いっきり蹴られたのだ。
僕は、日記のように自分の行動を書き残すことが、あまり好きではない。
そんなことに誰が興味を持つのだろう?
僕が何か食ってクソして寝た、なんて情報が、誰かの刺激になるのか?
それはタレントさんの仕事だろう。
だから、このブログも、facebookもtwitterも、自分の行動を書くような日記にはしていない。
自分がふと思ったこと、考えたことを、仕事に支障のない範囲内で晒す、そういうスタンスだ。
(最近、ブログのほうはあまり真面目に書けていないけど。)
でも、今日は日記を書きたくなった。
なぜなら、今日はとてもいい日だったからだ。
続きを読む
そんなことに誰が興味を持つのだろう?
僕が何か食ってクソして寝た、なんて情報が、誰かの刺激になるのか?
それはタレントさんの仕事だろう。
だから、このブログも、facebookもtwitterも、自分の行動を書くような日記にはしていない。
自分がふと思ったこと、考えたことを、仕事に支障のない範囲内で晒す、そういうスタンスだ。
(最近、ブログのほうはあまり真面目に書けていないけど。)
でも、今日は日記を書きたくなった。
なぜなら、今日はとてもいい日だったからだ。
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2012年02月25日
本当にやりたいことはどう判断すればいい?
自分の本当にやりたいことは、
もし他人に先にやられたらすっげー悔しいと思うこと。
もし他人に先にやられたらすっげー悔しいと思うこと。
コップに半分入った水をどう見る?
「コップに半分水が入っている状態を、もう半分しか入ってないととるタイプか、まだ半分残ってるととるタイプか」って話がある。
どっちがいいって話じゃなくて、両方、それが活きる分野に必要。
だけど僕は、真上から見ると満杯に見えんじゃね!?とか、満杯にする方法あみだそうぜ!とか、上半分切ったら満杯じゃん!みたいに考えたいのだ。
そういうタイプの人と何かしたいって方は、ぜひご一報を!
(新卒採用ではなく、あくまでパートナーかお客さまで。)
https://naohiro-muta.dreama.jp/5/1/
どっちがいいって話じゃなくて、両方、それが活きる分野に必要。
だけど僕は、真上から見ると満杯に見えんじゃね!?とか、満杯にする方法あみだそうぜ!とか、上半分切ったら満杯じゃん!みたいに考えたいのだ。
そういうタイプの人と何かしたいって方は、ぜひご一報を!
(新卒採用ではなく、あくまでパートナーかお客さまで。)
https://naohiro-muta.dreama.jp/5/1/
2012年01月05日
図らずもFinancial Times紙に顔バレで掲載されるという事件発生
全然知らなかったのですが、年末の英国FTに僕の写真が載せられていたようです。
先日、スリランカ・インベストメント・セミナーに出席したのですが、向こうのファンドマネジャーと話をしているときに、いつの間にか盗撮されたようです。笑
http://www.ft.lk/wp-content/uploads/2011/12/DFT-10-11.jpg
左段4段目。
ワロスwww
先日、スリランカ・インベストメント・セミナーに出席したのですが、向こうのファンドマネジャーと話をしているときに、いつの間にか盗撮されたようです。笑
http://www.ft.lk/wp-content/uploads/2011/12/DFT-10-11.jpg
左段4段目。
ワロスwww
2012年01月04日
Jobsは究極のSであり、それが成功の要因だったのだ
ふと目にしたこの記事。
「再起動、再起動、再起動−ジョブズが遺した14のレッスン【12】」
ティム・ウーなる作家兼コロンビア大学教授がスティーブ・ジョブズについて書いたものだが、ハリウッドとシリコンバレーを比較しながら、ジョブズのやったことはシリコンバレーにエンタテイメントを持ち込んだことだ、というような趣旨。
詳しくは本文に譲るとして、僕は次の一節が気になった。
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「再起動、再起動、再起動−ジョブズが遺した14のレッスン【12】」
ティム・ウーなる作家兼コロンビア大学教授がスティーブ・ジョブズについて書いたものだが、ハリウッドとシリコンバレーを比較しながら、ジョブズのやったことはシリコンバレーにエンタテイメントを持ち込んだことだ、というような趣旨。
詳しくは本文に譲るとして、僕は次の一節が気になった。
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2012年01月01日
Think globally, act locally
毎日、明けましておめでとう
元日ももうすぐ終わろうとしている。
こうやって新年をお祝いしているのは人間ぐらいのもんだ。
人間以外にとっちゃ、新年なんて概念は無い。
地球はただ回転を続け、今日も陽が昇って起きて何か食ってクソして日が暮れて子作りして寝る、という一日が過ぎるだけ。
本来、生きるとはそういうこと。
逆に言えば、人間だけが区切りをつけたがる。
なんで区切りをつけたがるかといえば、ケツを決めるため、そして立ち止まって何かを考えるため。
そうすることで、本来連続的で惰性に陥りがちな生に、あえて非連続な杭を打ち込んで、生産性をあげようとする。
期限を決めることで生産性を上げようとし、立ち止まって景色を見直し計を図って将来の生産性を上げようとする。
こういうことを意識してやろうというのが、人間ならでは、とも言える。
なら、さ、これもっと頻繁にやればいいんじゃないの?
極端な話、毎日やれたらいいんじゃないか?
毎日、非連続な杭を打ち込むんだ。
毎日、明けましておめでとう。
毎日、今日を区切りとし、毎日、将来の生産性を上げる計をなす。
連続的な生を信じてただ惰性で毎日を過ごすより、随分違った生を送れるかも知れないね。
ただ、杭を打つ日常に慣れるという逆説を起こす危険にはご用心。
意図せずしてラットレースに載せられる日常も避けたいが、自分で考えているようでいて同じところをぐるぐる回ってるだけのハムスター化も避けたいところ。
答えは、きちんと前進しているかを確認すればよろし。
って、なんだかくだらないことごちゃごちゃ書いちゃったけど、
そもそも明けると何がおめでたいんだっけ?
新しい年を迎えられて感謝ってこと?
なら、新しい日を迎えられて毎日感謝ってことでオケ?
というわけで、
皆さま、今日も明けましておめでとうございます。
こうやって新年をお祝いしているのは人間ぐらいのもんだ。
人間以外にとっちゃ、新年なんて概念は無い。
地球はただ回転を続け、今日も陽が昇って起きて何か食ってクソして日が暮れて子作りして寝る、という一日が過ぎるだけ。
本来、生きるとはそういうこと。
逆に言えば、人間だけが区切りをつけたがる。
なんで区切りをつけたがるかといえば、ケツを決めるため、そして立ち止まって何かを考えるため。
そうすることで、本来連続的で惰性に陥りがちな生に、あえて非連続な杭を打ち込んで、生産性をあげようとする。
期限を決めることで生産性を上げようとし、立ち止まって景色を見直し計を図って将来の生産性を上げようとする。
こういうことを意識してやろうというのが、人間ならでは、とも言える。
なら、さ、これもっと頻繁にやればいいんじゃないの?
極端な話、毎日やれたらいいんじゃないか?
毎日、非連続な杭を打ち込むんだ。
毎日、明けましておめでとう。
毎日、今日を区切りとし、毎日、将来の生産性を上げる計をなす。
連続的な生を信じてただ惰性で毎日を過ごすより、随分違った生を送れるかも知れないね。
ただ、杭を打つ日常に慣れるという逆説を起こす危険にはご用心。
意図せずしてラットレースに載せられる日常も避けたいが、自分で考えているようでいて同じところをぐるぐる回ってるだけのハムスター化も避けたいところ。
答えは、きちんと前進しているかを確認すればよろし。
って、なんだかくだらないことごちゃごちゃ書いちゃったけど、
そもそも明けると何がおめでたいんだっけ?
新しい年を迎えられて感謝ってこと?
なら、新しい日を迎えられて毎日感謝ってことでオケ?
というわけで、
皆さま、今日も明けましておめでとうございます。
2011年09月06日
人間関係を「価値観」と「武器」で整理してみる
人間関係を「価値観」と「武器」でマトリックスにしてみます。

@価値観が合って、武器が違う人
こういう人と組むと、仕事でもプライベートでもうまくいくんでしょうね。価値観似ているので、よけいなコミュニケーション・コスト(時間とか軋轢とか)がかからず、武器が違うので補え合える。自分にない強みがあるから尊敬もできる。
A価値観が合って、武器が同じ人
これは良きライバル。近すぎず遠すぎず、いい距離感を持って切磋琢磨しちゃってください。よけいな嫉妬は禁物です。能力が離れているときは師と弟子。また、価値観が合ってかつ自分と同じことが出来るので、自分がいない時、手が空かない時、いざという時、お任せできるので非常に頼りになる人でもあります。
B価値観が合わず、武器も違う人
他人。あまり接点がありません。違う武器を持っているので仲間にしようとしても、価値観が合わないのでうまくいきません。潔く他人としてスルーしましょう。
C価値観が合わず、武器が同じ人。
敵。ライバルではありません。敵です。敵への対処法は、関わらないか勝つかですが、…各人にお任せします。(笑)
この関係性に合わないつきあい方をすると、ストレスになるんですね。
例えば、価値観合って武器が同じ人と恋人になると、距離が近すぎて、同族嫌悪が起きやすい。
例えば、価値観が合わないのに一緒に仕事すると、すんごいストレスになる。
ミス・コミュニケーションだったらコミュニケーションで解決しますが、そもそもの価値観が合わない場合は、コミュニケーションとったって解決しませんよ。
生き方が違うのです。大切にするものが違うのです。
自分に合わない価値観も認めることが必要ですが、距離が近いとそれもなかなか難しい。価値観の違いは、距離に解決してもらうしかありません。
だから、「多様性が大事」とか言って、価値観を合わない人も集めると、マイナスのほうがでかくなります。多様性は「武器」に求めるべきです。発想の違いとかスキルの違いとか。バラバラの「価値観」を集めてもいい組織にはなりません。
参考になりました?
@価値観が合って、武器が違う人
こういう人と組むと、仕事でもプライベートでもうまくいくんでしょうね。価値観似ているので、よけいなコミュニケーション・コスト(時間とか軋轢とか)がかからず、武器が違うので補え合える。自分にない強みがあるから尊敬もできる。
A価値観が合って、武器が同じ人
これは良きライバル。近すぎず遠すぎず、いい距離感を持って切磋琢磨しちゃってください。よけいな嫉妬は禁物です。能力が離れているときは師と弟子。また、価値観が合ってかつ自分と同じことが出来るので、自分がいない時、手が空かない時、いざという時、お任せできるので非常に頼りになる人でもあります。
B価値観が合わず、武器も違う人
他人。あまり接点がありません。違う武器を持っているので仲間にしようとしても、価値観が合わないのでうまくいきません。潔く他人としてスルーしましょう。
C価値観が合わず、武器が同じ人。
敵。ライバルではありません。敵です。敵への対処法は、関わらないか勝つかですが、…各人にお任せします。(笑)
この関係性に合わないつきあい方をすると、ストレスになるんですね。
例えば、価値観合って武器が同じ人と恋人になると、距離が近すぎて、同族嫌悪が起きやすい。
例えば、価値観が合わないのに一緒に仕事すると、すんごいストレスになる。
ミス・コミュニケーションだったらコミュニケーションで解決しますが、そもそもの価値観が合わない場合は、コミュニケーションとったって解決しませんよ。
生き方が違うのです。大切にするものが違うのです。
自分に合わない価値観も認めることが必要ですが、距離が近いとそれもなかなか難しい。価値観の違いは、距離に解決してもらうしかありません。
だから、「多様性が大事」とか言って、価値観を合わない人も集めると、マイナスのほうがでかくなります。多様性は「武器」に求めるべきです。発想の違いとかスキルの違いとか。バラバラの「価値観」を集めてもいい組織にはなりません。
参考になりました?
2011年07月29日
窓
いつも窓は一瞬だけ開かれる。
その一瞬に入り込めた人に褒美が与えられる。
大抵は先に入った者が多くの褒美を得られるが、
既に多くを持てる者は、褒美も多く得られる。
窓が閉まりかける頃、人々は殺到するが、もう褒美は残されていない。
その後も人々は殺到するが、窓がもう閉じられていることに気がつかない。
そしてまた新たな窓がほんの一瞬だけ開かれる。
人々の気付かないところで。
その一瞬に入り込めた人に褒美が与えられる。
大抵は先に入った者が多くの褒美を得られるが、
既に多くを持てる者は、褒美も多く得られる。
窓が閉まりかける頃、人々は殺到するが、もう褒美は残されていない。
その後も人々は殺到するが、窓がもう閉じられていることに気がつかない。
そしてまた新たな窓がほんの一瞬だけ開かれる。
人々の気付かないところで。
2011年07月22日
WEBの究極の役割
Webの究極の役割は、戦術としてのマーケティングを不要にすることじゃなかったのか?
ドラッカーが言ったのは、マーケティングの究極の目的は営業(販売行為だったっけ?)を不要にすること、みたいなことだった。
それに準じて言えば、インターネットの究極の目的はマーケティングを不要にすること、なのだと思う。
否、思っていた。
Googleが帝国を作る過程で、これは一度完成するかに思われた。
彼らの目的は、すべてのコンテンツをネットに載せて、それらをすべて検索できるようにすることだった。
ところが、意外とあっさり他のプラットフォームもgoogleを切り崩せるのだということがわかった。facebookの登場に見られるように。
もちろん、googleが帝国化すると、独占の弊害が起こっただろう。
ただ、プラットフォームが一つ、というのはコンテンツを提供する側からすると、余計なマーケティングはあまり必要ではなくて、ただただ、質の高いコンテンツを、いやもっと言えば、google様のアルゴリズムに適合するようなコンテンツを作ることに集中すれば、それで済んだわけだ。
ところが、プラットフォームが分断されると、また、新しいプラットフォームの使い方としてのマーケティング戦術が復活する。
で、それこそがマーケティングだ、みたいな本が本屋にたくさん並んで、また新しいラットレースに僕らは乗せられることになる。
結局、振り子はどの世界でも働くものなんだ。
そうしてしばらくすると、振り子はまた揺り戻されることになる。
だから、「新しい時代になった!」などという戯言に簡単に乗せられてはいけない。
そういや90年代終わりに、ニュー・エコノミーなどと言って、人類は景気変動を克服した!とまでのたまっていた輩がいたなぁ。遠い目。
ドラッカーが言ったのは、マーケティングの究極の目的は営業(販売行為だったっけ?)を不要にすること、みたいなことだった。
それに準じて言えば、インターネットの究極の目的はマーケティングを不要にすること、なのだと思う。
否、思っていた。
Googleが帝国を作る過程で、これは一度完成するかに思われた。
彼らの目的は、すべてのコンテンツをネットに載せて、それらをすべて検索できるようにすることだった。
ところが、意外とあっさり他のプラットフォームもgoogleを切り崩せるのだということがわかった。facebookの登場に見られるように。
もちろん、googleが帝国化すると、独占の弊害が起こっただろう。
ただ、プラットフォームが一つ、というのはコンテンツを提供する側からすると、余計なマーケティングはあまり必要ではなくて、ただただ、質の高いコンテンツを、いやもっと言えば、google様のアルゴリズムに適合するようなコンテンツを作ることに集中すれば、それで済んだわけだ。
ところが、プラットフォームが分断されると、また、新しいプラットフォームの使い方としてのマーケティング戦術が復活する。
で、それこそがマーケティングだ、みたいな本が本屋にたくさん並んで、また新しいラットレースに僕らは乗せられることになる。
結局、振り子はどの世界でも働くものなんだ。
そうしてしばらくすると、振り子はまた揺り戻されることになる。
だから、「新しい時代になった!」などという戯言に簡単に乗せられてはいけない。
そういや90年代終わりに、ニュー・エコノミーなどと言って、人類は景気変動を克服した!とまでのたまっていた輩がいたなぁ。遠い目。
2011年07月14日
「恋愛VS 婚活」で考える投資学
教えている学生さんへの課題を出したいので、2年前に日経ビジネスオンラインに書いた原稿の元ネタを、ここにupしておきます。
日経ビジネスオンラインの原稿はこちら。
-------------
巷では「婚活」という言葉が大はやりですね。ドラマのネタになるほどで、今年の流行語大賞には間違いなくノミネートされそう。まるで、少子化対策のために誰かがフィクサーになっているような印象を持つのは、スパイ映画を観たばかりだからでしょうか?かくゆう私も、30代後半になってまだ独身なので、他人事ではないのですが。
世間で言う婚活は結婚相手探しと同義ではないようですが、いずれにしろ、恋愛相手を探すのとは明らかに基準が違うようです。私は、元証券アナリストの経営コンサルタントで、長期投資をする投資信託の運用会社に関わっています。アナリスト時代から思っていたのですが、長期投資はまさに婚活、短期投資は恋愛相手を探すのによく似ています。今回は、投資を男女関係にたとえて、投資先企業の選定に大切なことを整理してみたいと思います。ただし、私が以下のような結婚観や恋愛観を持っているわけではなく、あくまで一般論の話なので、誤解なきよう・・。
恭子さんの場合、美香さんの場合
美香さん:お姉さま、今帰った人、この間のかたと違うようだけど、また違う男性と付き合ってらっしゃるの?
恭子さん:ええ、そうよ。それが何か?今の彼のほうがカッコいいし、年収も高くていらっしゃる。ドキドキ感がまるで違うのよ。恋愛はアドレナリンよ、いかに血わき肉躍るかよ。そういう美香さんは?
美香さん:私は恋愛はもういいわ。今は結婚したいの。世間で言うところの婚活中です。だからアドレナリンよりも癒される方がいいの。見た目や職業なんてこの際どうでもいいわ。安定的でしっかり者で、将来安心して一緒にいられる殿方がいいの。そんなかたは、お姉さまの周りにはいらっしゃらない?
恭子さん:あら、そんなかたがいらっしゃったら、私がもう結婚しているわ。
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日経ビジネスオンラインの原稿はこちら。
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巷では「婚活」という言葉が大はやりですね。ドラマのネタになるほどで、今年の流行語大賞には間違いなくノミネートされそう。まるで、少子化対策のために誰かがフィクサーになっているような印象を持つのは、スパイ映画を観たばかりだからでしょうか?かくゆう私も、30代後半になってまだ独身なので、他人事ではないのですが。
世間で言う婚活は結婚相手探しと同義ではないようですが、いずれにしろ、恋愛相手を探すのとは明らかに基準が違うようです。私は、元証券アナリストの経営コンサルタントで、長期投資をする投資信託の運用会社に関わっています。アナリスト時代から思っていたのですが、長期投資はまさに婚活、短期投資は恋愛相手を探すのによく似ています。今回は、投資を男女関係にたとえて、投資先企業の選定に大切なことを整理してみたいと思います。ただし、私が以下のような結婚観や恋愛観を持っているわけではなく、あくまで一般論の話なので、誤解なきよう・・。
恭子さんの場合、美香さんの場合
美香さん:お姉さま、今帰った人、この間のかたと違うようだけど、また違う男性と付き合ってらっしゃるの?
恭子さん:ええ、そうよ。それが何か?今の彼のほうがカッコいいし、年収も高くていらっしゃる。ドキドキ感がまるで違うのよ。恋愛はアドレナリンよ、いかに血わき肉躍るかよ。そういう美香さんは?
美香さん:私は恋愛はもういいわ。今は結婚したいの。世間で言うところの婚活中です。だからアドレナリンよりも癒される方がいいの。見た目や職業なんてこの際どうでもいいわ。安定的でしっかり者で、将来安心して一緒にいられる殿方がいいの。そんなかたは、お姉さまの周りにはいらっしゃらない?
恭子さん:あら、そんなかたがいらっしゃったら、私がもう結婚しているわ。
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2011年06月30日
ネットワーク効果に敗北
えー、最近になってようやく、facebookのアカウントをとりました。
前から作ったほうがいいかなと思っていたのですが、ブログに事務所WEBにtwitterにと、プラットフォームばかり増えて、肝心のコンテンツをきちんと書く時間を確保できていない(というより優先度を下げていた)なかで、さらにfacebook?と思っていたわけです。
最近ブログをアップしていなかった理由はいくつかあります。
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前から作ったほうがいいかなと思っていたのですが、ブログに事務所WEBにtwitterにと、プラットフォームばかり増えて、肝心のコンテンツをきちんと書く時間を確保できていない(というより優先度を下げていた)なかで、さらにfacebook?と思っていたわけです。
最近ブログをアップしていなかった理由はいくつかあります。
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